リモート会議だとこっそり他の作業をしちゃう問題

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最近ではコロナの影響もありリモートワークもだいぶ普及してきた感じがします。会社に出社している人でも、会議は直接集まらずにオンラインで行うことが多くなっているのではないでしょうか。

しかし、オンライン会議には、顔を合わせる会議と違って

  • カメラをオフすると顔が直接見れない
  • マイクをミュートにすると音声すら無くなり、本当にPCの前にいるかどうかもわからない

というデメリットもあります。そのため、参加者からしてみれば、会議に参加だけしといて、裏で他の作業をすることが簡単にできるわけです。

もちろん、これは一概に悪いとも言えず、自分に関係がある話のときにはしっかりと参加し、関係ないときに他の作業を進められるなら効率的とも考えられます。

そこで本稿では

  • オンライン会議のマルチマスクは、どんな会議で起きやすく、どんな影響があるのか?

について調べてくれた研究を見てみましょう!

オンライン会議のマルチタスク

スタンフォード大学らの研究では、WindowsのTeamsを使ったオンライン会議のデータから、どんな会議でオンライン会議中のマルチタスク(裏作業)が起きやすいのかを追っています。

対象となったのは715名から集めた合計7045日分の会議データ。このデータから

  • 会議中にWindowsOutlookでメールの送信を行ったか?
  • 会議中にWindows関連のファイル(Word、Excel、PowerPointなど)の編集を行ったか?

の2つのマルチタスクを追跡しています。残念ながらWindowsのソフトウェアを介さない裏作業については、データが取得できないので対象外となっています。

結果: どんな会議でマルチタスクが起きやすいのか?

早速データの分析結果から、マルチタスクが起きやすい会議の特徴を見てみると

  • 参加者が多い大きい会議ほどマルチタスクは起きやすかった
  • 時間が長い会議ほどマルチタスクは起きやすかった
  • 午後よりも午前中の会議の方がマルチマスクは起きやすかった
  • 事前に予定された会議と、繰り返して行なわれる会議(毎週行う会議など)でマルチタスクは起きやすかった
  • 月〜木曜日は金曜よりマルチタスクが起きやすかった
  • 会議との関連が薄い人ほどマルチタスクは起きやすかった

ということ。

なので、マルチタスクを減らすには、無駄な会議を減らして、必要最低限の人で短時間で会議を終わらせることが大切みたいですね。

結果2: マルチタスクの良い点、悪い点

続いて、実際に会議中にマルチタスクを行っている人が感じているメリットとデメリットを見てみましょう。

まずメリットとしては

  • マルチタスクで生産性が上がる

というもの。この研究の参加者は、リモートワークで会議が増えて、自分の作業員時間が減ってしまっていたということ。リモートワークになればメールのやり取りも増えることが想定できるので、会議中でもメールの対応をせざる追えなかったのかもしれませんね。

続いてデメリットを見てみると

  • マルチタスクは集中力を低下させる
  • マルチタスクをすると疲労感が大きい
  • マルチタスクは失礼に感じてしまう

ということ。マルチタスクを行うと当然集中力は分散されて低下してしまいます。どうせ話を聞かないのであれば、無駄な会議はやめて作業に集中した方が良いでしょう。

マルチタスクの無い良い会議をするには?

最後に、この研究で良い会議のポイントについてまとめると

  • 重要な会議はマルチタスクの少ない午後に行う
  • 会議の参加者はできるだけ絞る
  • 会議の時間を短くする
  • 長くなる場合は休憩を挟む
  • 参加者が聞きっぱなしでなく主体的に参加するようにする(順番に意見を聞くなど)
  • 会議のアジェンダを事前に配布し、各参加者が聞くべきポイントを分るようににしておく(自分の関連するポイント以外はマルチタスクさせてあげる)

ということ。

マルチタスクをしてしまう会議は、その人にとっては無駄な話しを聞かされてるだけです。オンラインの手軽さやリモートのコミュニケーションの少なさから、ついついオンライン会議をたくさんしたくなることもありますが、本当に必要な会議かはきちんとと考えるようにしましょう。

まとめ

本稿では「オンライン会議でこっそり他の作業をしちゃう問題」についてお話ししました。

ポイントをまとめると、

  • オンライン会議では直接集まる会議よりも、会議を聞きながら他の作業をしてしまうことが増えるてしまう
  • このマルチタスクは生産性をあげる効果もあるが、集中力の低下や疲労感につながってしまう
  • なので、オンライン会議は最低限の人数で、無駄なく短時間で行うことが大切

ということです。

オンライン会議は基本一人しか話せません。顔を合わせた会議のちょっと隣の人に聞いてみるみたいなことができないんですね。そのため、オンラインになると必然的に聞く時間が増えてしまって、それもマルチタスクにつながっているのかもしれませんね。

以上、本校はここまで。

[参考文献]

*1: Large Scale Analysis of Multitasking Behavior During Remote Meetings

Naoto

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