【GRIT】やり抜く力のある人の特徴とは?
本稿のテーマはGRIT(やり抜く力)です
成功する人の秘訣として高い知能、誠実性、外向性などの様々な要素が考えられますが、
実はやり抜く力(GRIT)も成功につながる大切な要素だと言われています。
そこで本稿では、
GRITが高い人にはがどんな特徴があるのか?
を心理学の研究を参考に見ていきたいと思います。
GRITがある人の特徴
日本を対象にGRITについて調べてくれたのがこちらの研究(*1)です。
日本人とアメリカ人では性格が全然違いますから、
アメリカ人を対象にした研究結果が日本でもその通りになるとは限らないので、
ちゃんと日本ではどうかを調べてくれたありがたい研究なわけですね。
この研究では総計1134人の日本人を調査して
日本でGRITが高い人には他にどんな特徴があるのか?
を調べてくれています。
GRITと幸せの感じ方
まず最初はGRITと幸せの感じ方の関係です。
どんなことに幸せを感じるのかは人それぞれですよね。
例えば、
お菓子を食べたときに幸せを感じる人もいれば
高い山を登った達成感に幸せを感じる人もいるわけです。
ここで、この2人のどちらがGRITが高そうかを考えてみて下さい。
山に登ることに幸せを感じる人の方がGRITが高そうですよね。
先の研究ではこの幸せの感じ方とGRITの関係を調査をしてくれていて、
人の幸せの感じ方を次の3つに大きく分類しているんですね。
- エンゲージメントに幸せを感じる人
エンゲージメントとは簡単に言えば熱意だったり没頭することで、仕事に熱心に取り組んだり、時間を忘れるくらい没頭したできたときに幸せを感じるタイプ - 意義に幸せを感じる人
自分の仕事が社会の役にたったときなど、仕事に意義を感じたときに幸せを感じるタイプ - 楽しみに幸せを感じるタイプ
同僚と一緒に仕事をして楽しいなど、単純に仕事を楽しむことに幸せを感じるタイプ
そして、結果としてGRITとの関係がどうだったかというと、
- 意義への幸せとGRITの相関が一番高かった
- エンゲージメントへの幸せとGRITも相関していた
- 楽しみへの幸せは逆にGRITを下げる関係にあった
ということです。
実は日本では意義への幸せがGRITと一番深く関わっていたのに対して、
アメリカではGRITと一番関係していたのはエンゲージメントみたいなんですね。
ここに日本人の特徴が出ていて面白いですね。
心が折れて諦めそうになったら、
その仕事がどんな人の役に立つのかなどの意義を探してみるといいのかもしれませんね。
GRITと性格
続いてGRITと性格の関係です。
ここでいう性格にはビッグファイブという心理学の研究でよく使われる性格分類が使われています。
ビッグファイブは性格を5つの因子に分類します。
- 開放性:新しい経験へのオープンさや知的好奇心の強さ
- 誠実性:感情をコントロールする力や良心性、責任感の強さ
- 外向性:他の人とコミュニケーションをとる積極性
- 協調性:他人への思いやりがあって協力的かどうか
- 神経性傾向:怒りや不安などの心理的なストレスの感じやすさ
そして研究の結果、GRITがこれらとどのように関係していたかというと、
- 開放性とGRITが一番相関していた
ということ。つまり
最後までやり抜く人は、新しい経験や知識を積極的に求める傾向がある
ということが分かったわけですね。
GRITと仕事のエンゲージメント
最後にGRITと仕事のエンゲージメントの関係です
やり抜く力のある人は仕事に主体的で熱心に取り組むイメージがありますよね。
研究結果もその通りで
- GRITが高い人ほど仕事のエンゲージメントは高かった
ということです。
まとめ
本稿ではGRITが高い人の特徴について話しました。
ポイントをまとめると
- GRITはやり抜く力のことで成功につながる大切な要素
- GRITが高い人は特に仕事の意義に幸せを感じている
- GRITが高い人は開放性が高くて新しい経験や知識に積極的
- GRITが高い人は仕事へのエンゲージメントも高い
ということですね。
行き詰まって諦めそうなときは
- どんな人の役に立つのかなどの意義を考えてみる
- 開放性を生かして新しい方法を試してみる
なんてことをすればGRITが高められるのかもしれませんね。
以上、本稿はここまで。