クルクミンで運動後のダメージの回復が早くなるという研究結果

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筋トレなどの強度の高い運動をすると、筋肉にダメージが残ります。筋繊維が破壊されて炎症作用が起こるわけですね。

それでこの筋肉のダメージに効くと考えれているのがクルクミンという成分です。クルクミンはスパイスの一種であるターメリック(ウコン)に含まれるポリフェノールで、クルクミンには抗炎症作用があると言われています。

なので、運動のダメージにより筋肉の炎症作用を、クルクミンの抗炎症作用で早く回復させることができる可能性があるわけですね。

そこでバリャドリッド大学の研究(*1)が

  • クルクミンは運動後の痛みやダメージの軽減に効果があるのか?

についてまとめてくれていましたので、本稿ではその中身を見ていきましょう。

クルクミンと運動のダメージ回復

このバリャドリッド大学の研究では、11件の先行研究を集めて、クルクミンには本当に運動のダメージ回復効果があるのかをレビューしてくれています。これらの研究でのサンプル数は237人で、10人がアスリート、131人が普段からトレーニングをしている素人、96人が運動をあまりしない人となっています。

それでこれらの11件の研究は全て

  • 実際に運動を実施して、その前後のどこかのタイミングでクルクミンを飲んだときに、プラセボを飲んだ場合と比べて、運動の痛みや炎症が軽減されるのか?

を実験により確かめています。

結果:

それで、運動の前後でクルクミンを飲んだときの効果として分かったことは

  • 運動の痛みが軽減される
    強度の高い運動をすると筋肉痛により痛みが数日間残ります。クルクミンにはこの筋肉の痛みを軽減する作用が確認されていて、1日150mgのクルクミンで運動直後〜3日後まで筋肉の痛みがプラセボグループよりも有意に低くなったという研究結果が確認されています。
  • 筋肉のパフォーマンスの回復が早くなる
    運動で筋肉がダメージを負うと、一時的に最大筋力が低下したり、関節の可動域が狭まったりします。クルクミンはこれらの筋肉のパフォーマンス低下の回復にも役立って、運動直後に180mgのクルクミンを飲むと、最大筋力と関節の可動域がより早く回復したという研究結果があります。
  • 炎症や酸化ストレスを軽減する
    運動で筋肉が炎症を起こすと、TNF-、IL-6、IL-8などの炎症性サイトカインが体内で増えます。しかし、研究の結果では運動の前2日間と運動後の3日間に400mgのクルクミンを摂取することで、炎症性サイトカインを抑えることができることが分かっています。炎症を抑えるのには少し多めの400mg以上のクルクミンが必要みたいですね。

ということで、全体をまとめると

  • クルクミンは運動のダメージの回復に効果がある

ということが今回のレビューで確かめられたわけですね。

クルクミンの摂取方法

クルクミンはターメリックにも含まれていますが、サプリメントにもなっていますので、サプリメントで摂取するのが簡単そうです。それで飲むべきタイミングとしては

  • 大会中で次の試合までの期間が短いなどで、筋肉の回復を早めたいときに飲むと特に良い
  • 飲むタイミングとしては、運動前〜運動後の3日間くらいまでで、主に回復期間中に毎日飲むと良い
  • 摂取量としては1日に180mg〜400mgくらいは摂取した方が良さそう
    (クルクミンは多めに飲んでも副作用は無いことも確認されているので、気になる人は多めに取っておけばOK。ただし、超大量に8000mg以上を摂取した場合には吐き気などを感じることもあるようなので注意です)

という感じですね。

まとめ

本稿では「クルクミンと運動の回復効果」についてお話ししました。

ポイントをまとめると

  • クルクミンは運動後の炎症や筋肉の痛みを抑えて、筋肉のパフォーマンスの回復を早めてくれる。
  • 運動のパフォーマンスの回復を早めたいなら、運動後の回復期間に毎日クルクミンを摂取するのがオススメ

ということですね。

運動の回復を高めたいという人や、運動の酸化ストレスが気になるという人はクルクミンをお試しあれ。

以上、本稿はここまで。

[参考文献]

*1 : Modulation of Exercise-Induced Muscle Damage, Inflammation, and Oxidative Markers by Curcumin Supplementation in a Physically Active Population: A Systematic Review

Naoto

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