筋トレ小ネタ:筋トレは鬱に効くのか?筋トレの楽しさを向上する方法とは?

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コロナの影響で外出も減り、今後どうなるのか不安に思い人も多いと思います。そんな状況を筋トレで乗り越えてみるのはいかがでしょうか?

本稿では、筋トレを楽しく続けて不安に打ち勝つための筋トレ小ネタ、

  • 筋トレはうつ病の改善に効くのか?
  • 筋トレの楽しさ・嬉しさを高める方法とは?

の2つの研究を見ていきたいと思います。

筋トレと鬱の改善効果

運動が鬱に効くことは多くの研究でわかっています。実際に運動をベースにした鬱の改善プログラムも開発されてたりします。しかし、これらの研究がいう運動は有酸素運動であることが多いんですね。

そこで、マイア大学の研究では筋トレに着眼して鬱の改善を調べてくれています。筋トレなら自宅でもやりやすいので、コロナの状況でも実践しやすいですよね。

どのように筋トレの鬱改善効果を調べたのかというと、先行研究13レコードをメタ分析でまとめています。筋トレと鬱をしらべた研究はそもそも数が少ないので、小規模のメタ分析になってはいますが、それでも個別の研究よりかは信頼度は高めと言えるでしょう。

結果:筋トレの鬱改善効果とは?

早速結果を見てみると

  • 筋トレでうつの症状は改善した
  • 効果量で言うと0.53〜0.62くらいで、そこそこの改善効果があった

ということ。気分が落ち込んでしまっているときは、筋トレで体を動かしてみると効果ありです。

そして、メタ分析に含まれた一つの研究では、高重量の筋トレと低重量の筋トレの効果も比べていて

  • 高重量の筋トレをした人の方が筋力の伸びが大きく、鬱の改善効果も大きかった

ということ。なので、筋トレで重い重量が持ち上げられるようになることの成長感や、体が強くなることで得られる自信が、鬱の改善に役に立っているのかもしれませんね。

筋トレの楽しさ・嬉しさを高めるトレーニング方法

テニスやサッカーのようなスポーツと比べて、筋トレは地味で辛い運動をというイメージを持っている人は多いのではないでしょうか?

運動を習慣として身につけるだけでも困難なのに、その運動が楽しくなければなおさら続けられなくなってしまいます。そこで、スプリングフィールド大学の研究(*2)が発見してくれた、筋トレを少しでも楽しくしてくれるテクニックを見てみましょう。

そのテクニックとは、

  • 筋トレの重量をセット毎に徐々に軽くする

というものです。いわゆるドロップセットですね。

「終わりよければ全てよし」と言うように、人は最後に楽しいことがあった方が、その活動の全体が楽しかったと感じます。筋トレは基本的に高重量ほど辛いもので、低重量になるほど楽しくなるもの。なので、最後に低重量の楽しい筋トレを行うことで、筋トレが楽しいという印象で終われるわけです。

結果:ドロップセットと筋トレの楽しさ

スプリングフィールド大学の研究では40名を対象に

  • 筋トレの重量をセット毎に下げるトレーニング方法
    (1RMの75%→65%→55%の重量で3セット)
  • 筋トレの重量をセット毎に上げるトレーニング方法
    (1RMの55%→65%→75%の重量で3セット)

の2つのトレーニング方法で、筋トレの楽しさや嬉しさがどのように変わるのかを測定しています。筋トレの総量は18セット(6種目×3セット)となっています。

その結果は

  • 重量を上げるトレーニングよりも、重量を徐々下げるトレーニングの方が、筋トレの楽しさや嬉しさが高かった
  • 重量を下げるトレーニング方法では、1セット目から18セット目にかけて、筋トレの楽しさが徐々に向上していった
  • 重量を上げるトレーニング方法では、1セット目から18セット目にかけて、筋トレの楽しさが徐々に低下してしまった
  • 重量を下げることによる筋トレの楽しさの向上は、筋トレ中、セット間の休憩中、筋トレ終了後、1日たって思い出した時の全てのタイミングで確認された

ということ。

なので、まずは筋トレを初心者の人は、2セット目以降で10回上がらなくなったら重量をちょっと下げるようなイメージでトレーニングを組むとより楽しくなるでしょう。また、種目の順番も工夫できて、前半にスクワットのような全身運動のきつい種目、後半に単関節種目などの低重量で追い込む系の種目を行うと良いでしょう。

まとめ

本稿では「筋トレと鬱の改善。筋トレの楽しさ向上方法」についてお話ししました。

ポイントをまとめると

  • 筋トレは鬱の改善に効果がある
  • 筋トレはドロップセットでセット毎に徐々に重量下げた方が楽しく感じる

です。不安や落ち込みには負けないよう、筋トレを楽しんでいきましょう。

以上、本稿はここまで。

[参考文献]

*1 : The Effects of Exclusively Resistance Training-Based Supervised Programs in People with Depression: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials

*2 : Increasing the pleasure and enjoyment of exercise: A novel resistance training protocol

Naoto

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