時間に追われて仕事をしているときに、邪魔が入るとやっぱりストレスだよねという研究

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締め切り間近で切羽詰まっているときや、一人で集中して仕事をしているときには、人に話しかけられたり、電話がかかって来ることが、うっとおしく感じることもあるでしょう。実際にマルチタスクの研究では、タスクに切り替えて集中し始めるまでには少し時間がかかることが分かっていて、細かくタスクが分断されてしまうと、なかなかタスクが進まなくなってしまうことも分かっています。

そこで本稿では、

  • 作業中にちょっとした邪魔が入ることはどれだけコストがかかるのか?

について調べてくれたカリフォルニア大学らの研究を見ていきたいと思います。

仕事中の邪魔と作業時間

カリフォルニア大学の研究では、48名の参加者を対象に、仕事に近いタスクに取り組んでもらっています。このタスクはメールへの返信作業となっていて、

  • あなたは長期休暇が終わり、これから仕事を再開することになります。連休の間に返信が必要な12通のメールが溜まっているので、状況をまとめた資料を参考に全てのメールに適切な返信を行ってください

というものです。このタスクには制限時間もついているので、時間内に全ての返信を終えなければいけないプレッシャーも感じられるものとなっています。

そして、仕事中の邪魔の影響を確かめるために、参加者がメールを必死に返信している途中で

  • 特に邪魔しない
  • 上司が仕事に関する質問をする
  • 上司が仕事に関係ない質問をする

の3つのパターンを実施しています。仕事に関係ない質問とは、今度の会社のパーティ用にホットドッグをいくつ頼もうか?みたいな感じの内容になっています。

最終的な邪魔のコストとしては

  • 邪魔が入った時にどれだけ作業時間が伸びてしまうのか?
  • 邪魔が入るとストレスやプレッシャーなどの心理面の負担はどれだけ増えてしまうのか?

ということが測定されています。

結果:邪魔と作業時間

早速、邪魔によって作業時間がどのように変わったのかを見てみると、

  • 邪魔がない場合の作業時間が22.77分
  • 仕事に関連する邪魔の場合の作業時間が20.31分
  • 仕事に関連しない邪魔の場合の作業時間が20.60分

ということ。

あれっ?と思った方もいると思いますが、なんと邪魔が入った方が仕事が速く終わるという面白い結果になっています。これがなぜなのかについては、次の心理面の結果を見てみると明らかになります。

結果2:邪魔と心理的負担

邪魔が入った場合の心理面の変化を見てみると、

  • 邪魔が入った場合は、心理的な負荷が向上していた
  • 邪魔が入った場合は、ストレスが高まっていた
  • 邪魔が入った場合は、フラストレーションが高まっていた
  • 邪魔が入った場合は、時間のプレッシャーが高まっていた
  • 邪魔が入った場合は、タスクへの努力が増えていた

ということ。

つまり、邪魔が入ると時間的な焦りが高まって、普段以上にタスクを頑張るということ。これが邪魔が入ったのに作業時間が短くなっていた原因になります。

それなら邪魔はいいものじゃんと思えそうですが、ストレスなどの心理面を追い込むのは当然お勧めできません。逆を言えば、時間に追われて仕事をしているときは、少しの邪魔であってもストレスやフラストレーションを高めやすいということでもあります。なので、時間的なゆとりを作ってあげるとか、集中できる環境を作ってあげるとかの対策をしてあげる方が良いでしょう。

まとめ

本稿では「仕事の邪魔にはどんなコストがあるのか?」についてお話ししました。

ポイントをまとめると、

  • 仕事中に邪魔が入ると、切り替えコストで作業が遅れる可能性があるが、多くの人はその後の頑張りで遅れをカバーしていた
  • ただし、この頑張りにはストレスやフラストレーション、時間のプレッシャーなど、心理面の負荷がかかっているので注意が必要

ということ。

私もやらなければいけない仕事が山積みの時に、色々と仕事の質問をされると、焦りやストレスを感じてしまうことがあったので、この研究結果は実感としてよく分かります。メールやスマホの通知なんかも集中の邪魔になるので、目に見えないとこにしまうとか、通知をオフにするとかの対策をしましょう。

以上、本稿はここまで。


[参考文献]

*1 : The cost of interrupted work: More speed and stress

Naoto

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