ヨガのリラックステクニックで睡眠の質が向上したという研究
ヨガはただ体を動かすだけでなく、ゆっくりと呼吸をしたり、意識を集中させます。つまり、ヨガは体・呼吸・意識を調和させるマインドフルネスの一種になっているということで、ヨガには体の健康の促進意外にもストレスの低減などのメンタル面の良い効果も確認されているんですね。
そこで、インドの大学の研究が
- ヨガのリラックステクニックで睡眠の質も改善するのでは?
ということを調べてくれていましたので、本稿ではその中身を見ていきましょう。
ヨガのリラックステクニック
この研究が注目したヨガのリラックステクニックはDeep Relaxation Techniqueというもので、直訳すれば深いリラックスのテクニックになります。これがどんなテクニックかというと、仰向けに寝っ転がって全身の筋肉を順番にリラックスさせていく方法になります。具体的な指示内容としては
- つま先の先端からウエストまでの各部位を順番にリラックスさせる
- ウエストから首までの各部位を順番にリラックスさせる
- 頭と首をリラックスさせる
- 全身の力を抜いて重力に身を任せていることを感じる
- 感覚を体から切り離して、空のような限りない空間に感覚をひろげる
といった感じで、これを20分ほどかけてじっくりと行います。
それで、この方法にはこれまでの研究でも良い効果が確認されていて、
- 不安が軽減される
- ストレスや緊張が原因の症状が緩和される
- 集中力が持続するようになる
という感じなんですね。
ヨガのリラックステクニックと睡眠の質
それで、インドの大学の研究では90人の学生を対象に、ヨガのリラックステクニックで睡眠の質が改善するのかを実験しています。実験の期間は10日間で、20分のリラックステクニックを毎日実施するのに加えて、フルーツやジュース以外を食べない断食期間も作っています。
そして実験の前後では
- 睡眠の質
- ストレスのレベル
- 血圧や心拍数
が測定されていて、リラックステクニックの実践によりこれらの値がどのように変化するのかが分析されています。
結果:
早速実験の結果を見てみると、
- 睡眠の質が4.95→2.83で約42%改善していた
(数値が高いほと睡眠の質は悪い) - ストレスのレベルは11.31→7.39で約35%改善していた
- 血圧や心拍数も少し低下していた
ということ結果が得られています。
今回の研究では断食も合わせているのでその点は加味しなければいけませんが、ヨガのリラックステクニックが睡眠の質を改善するという嬉しい結果になっています。なので、夜寝る前などに全身の筋肉をリラックスさせるだけでも、睡眠の質はずっと良くなる可能性があるということですね。
まとめ
本稿では「ヨガのリラックステクニックで睡眠の質が改善するのか?」についてお話ししました。
ポイントをまとめると
- ヨガの全身リラックステクニックで、ストレスが軽減し、睡眠の質が向上し、血圧や心拍数も若干改善する
ということです。
今回のヨガのリラックステクニックはマインドフルネス瞑想に近い部分もあるので、瞑想をしている人はそれで十分かもしれません。ストレスが溜まっているときや、睡眠が乱れがちなときには全身のリラックステクニックや瞑想を試してみましょう。
以上、本稿はここまで。
[参考文献]