筋トレはメンタルも鍛える！筋トレは不安の軽減に効くという話。
有酸素運動がメンタルの改善にも良いというのは広く知られていると思いますが、
筋トレはメンタルに効くのか？という話題については有酸素運動ほどは取り上げられていません。
筋トレ好きは”筋肉がついて自信もついた”とよく言いますよね。
私も筋トレを始めてみて実際にそう感じています。
本稿では
なんとなく感覚としては筋トレにはメンタルの改善効果がありそうだけど、
科学的には本当に効果があるの？
という疑問をいくつかの研究を参考に見ていきたいと思います。
今回はメンタルの改善の中でも特に不安の軽減に着眼していきます。
筋トレは不安を軽減してくれる
メタ分析で筋トレと不安の関係を検証した研究(*1)を見てみましょう。
この研究では31件の実験結果をメタ分析でまとめていて、
実験への総参加者数は922人にもなるということです。
このメタ分析の結果では
- 筋トレは不安を有意に減らしてくれる
(Δ=0.31, 95%CI 0.14-0.44) - 精神的な疾患を抱えていない人の方が、抱えている人よりも効果は大きかった。
( Δ=0.50 vs Δ=0.19) - 性別やトレーニングの期間、頻度によって有意な効果の差は出なかった。
ということです。
やはり、筋トレ好きな人は実感しているように、
筋トレには不安を軽減してくれる効果があるようです。
全てのデータを平均したときの効果量はΔ=0.31小さめになっていて、
精神疾患のない人の場合はΔ=0.50と中程度の効果量になっています。
もう少し深掘りして効果的な運動の種類などが特定できれば、もっと効果は上げられるかもしれませんね。
筋トレとうつの症状の軽減
続いて、筋トレとうつの関係を調べてくれた研究(*2)を見てみましょう。
この研究では33件の臨床試験の結果をメタ分析していて、
総被験者数は1877人という規模です。
その結果は
- 筋トレはうつの症状を有意に軽減してくれる
(Δ=0.66; 95% CI ,0.48-0.83)
ということ。
こちらの研究結果でも、筋トレはメンタルの改善に効くという結果が得られていますね。
効果量は0.66で中程度の効果となっています。
先の不安の軽減効果(Δ=0.31)と比べて大きな効果量となっていますね。
どんな筋トレがいいのか？
続いて、不安を軽減するのに効果的な筋トレの方法について考えていきたいと思います。
Davidson大学の研究(*3)から分かるのは、
- 不安の軽減は１回のトレーニングでも効果は得られるし、長期間続けるのももちろん効果がある
- 高負荷の筋トレよりも低〜中程度の負荷の筋トレの方が不安の軽減は大きい
（最大重量の70%以下が低〜中程度）
ということ。
不安の軽減には高負荷のトレーニングでハードに追い込む必要はないということで、
腕立てのように家でできる筋トレを習慣できれば十分効果が得られそうです。
また、１回のトレーニングでも効果があるようなので、
なんか不安でモヤモヤしてる日は筋トレをやってみる！
みたいな方法もありかもしれませんね。
さらにまだデータは少ないけど、
- 有酸素運動と低負荷の筋トレを組み合わせるとより効果が高まるかもしれない
とのことなので、すでに有酸素運動をやっている人も低負荷の筋トレを取り入れてみるのもいいかもしれません。
まとめ
本稿のテーマは”筋トレと不安の軽減”でした。
ポイントをまとめると、
- 筋トレは不安やうつの症状を有意に軽減してくれる
- 低〜中程度の負荷の筋トレが不安の軽減効果が高い
- １回のトレーニングでも効果がある
ですね。
筋トレはメンタルも鍛える！
ということで、
体の健康面でも心の健康面でも筋トレは良い効果があるので、
生活に取り入れれば毎日がもっと充実すると思いますよー。
以上、それでは良い筋トレライフを！
[参考文献]
