運動中に「好きな音楽を聴く」のと「嫌いな音楽を聴く」のでどんな違いが出るのか?
ランニング中や筋トレ中に音楽を聴く人は多いと思います。
実際にジムに行ってみるとイヤホンをしている人が多いですよね。
もちろん、私もランニングをするときには好きな音楽を聴きいています。
そこで、運動中に音楽を聴くことにはどのような効果があるのか?
が気になるとこで、本稿ではこの問題について調べてくれた研究の中から1つを紹介したいと思います。
運動中の音楽の効果とは?
サムフォード大学の研究では、好きな音楽を聴いた時と別に好きでない音楽を聴いた時で、運動能力やモチベーションにどんな違いが出るのかを調べています。
この研究では14名の運動経験者(週に150分以上の運動を実施)を集めて、好きな音楽を聴きながら、または好きでない音楽を聴きながらWingate Anaerobic Testsという運動テストを2分の休憩を挟んで3回やってもらいます。このテストは15秒間エクササイズバイクを全力で漕いでもらうテストとなっています。
そして、その結果を好きな音楽を聴いたときと、好きでない音楽を聴いたときで比較してみて分かったことは
- 運動のパフォーマンスは音楽の好みによらず同じだった
(パワーや心肺機能など) - 好きな音楽を聴いた人は、運動のモチベーションが高かった
(効果量: ES=1.520) - 好きな音楽を聴いた人は、主観的に感じる運動の辛さが軽減された
(効果量: ES=0.540)
ということです。
好きな音楽は運動のパフォーマンスは上げてくれないけど、運動のモチベーションや楽しさを上げてくれるようですね。特に運動のモチベーションは効果量が1.52となっていて結構大きな効果があるので、運動を習慣にしたいという人は一緒に音楽を聴いたりすると良いのではないでしょうか。ちなみに音楽が主観的な運動の辛さを軽減してくれるのは、意識が音楽へ向くことで運動の辛さをあまり考えなくなるからみたいです。
また、この研究では運動のパフォーマンスは変わりませんでしたが、他の研究では音楽を聴くとパフォーマンスが向上したという研究もあるようです。なので音楽とパフォーマンスの関係についてはもう少し深く調べる必要があるので、また他の記事で紹介していきたいと思います。
運動を習慣にしたい人の活用法
音楽がモチベーションを上げたり、辛さを軽減してくれるのは、運動を習慣にしたい人にとってはとても良い効果だと思います。ここで、音楽がこれらの効果をもたらしてくれるのは、音楽を聴くことで辛い運動への意識が楽しい音楽への方へと向くからです。ということは、私が思うには音楽以外にもテレビとか動画とか同じようか効果が得られるのではないでしょうか。
習慣化の成功率を上げるテクニックとして、既に習慣になっていることに新しく習慣にしたい行動をくっつけるという方法があります。例えば、朝の瞑想を習慣にしたければ、朝食と瞑想をセットにして、朝食の後に瞑想をするようにすれば成功率が上がります。
このテクニックと先の研究の音楽の効果を合わせて運動に応用を考えると、
「Youtubeを見ながら運動を一緒にやる」
「毎週見ている好きなテレビ番組をみながらエアロバイクをやる」
「ゲームをやりながらステッパーで歩く」
といったように、楽しい習慣にながら運動を合わせることで、楽しみながら習慣にできると思います。
まとめ
本稿では運動中に好きな音楽を聴くことの効果について説明しました。
ポイントをまとめると
- 音楽は運動のパフォーマンスを上げなかったけど、モチベーションを上げて、運動の辛さは軽減してくれた!
- 運動を習慣にしたい人は、音楽やテレビなど楽しい習慣とセットにするのがオススメ!
ということです。
私もYoutubeが好きで動画をよく見るので、Youtubeを見ながら軽く運動する習慣をつければ結構な運動量が稼げそうです。皆さんも運動に音楽や動画などを組み合わせて、運動の楽しさを上げてみてはどうでしょうか。
以上、本稿はここまで。
[参考文献]
*1: Effects of Preferred vs. Nonpreferred Music on Resistance Exercise Performance.