ユーモアのあるセールスマンの方が成績が良いのか?の研究
ユーモアはコミュニケーションにとって大切な要素の一つです。ジョークを言ったり、他人のジョークに乗っかってツッコんでみたりと、ユーモアのある人のコミュニケーションはやっぱり楽しいんですね。
そこで、本稿ではこのユーモアについて
- ユーモアが高い人ほど、セールスマンとしての成績も良いのか?
を調べてくれた研究を見てみましょう。セールスマンはお客に商品を売り込むため、ユーモラスなコミュニケーションを取れる方が、客と打ち解けやすく信頼も得やすい可能性があるわけですね。
ユーモアとセールス能力
モントリオール大学の研究では、149人のセールスマンを対象にユーモアとセールス能力の分析を行なっています。セールスマンは、薬品関係、食品関係、工業関係、金融関係の4分野から集められています。
これらのセールスマンを対象に何を測定したのかというと、
- どれだけユーモアが高いのか?
- お客からの評価や信頼をどれだけ得ているか?
- セールスマンとしての成績はどれだけ良いのか?
という基本的なユーモアとセールスマンとしての資質に加えて
- クリエイティビティの高さ
も測定がされています。
なぜクリエイティビティが出てくるのかというと、クリエイティビティはポジティブな気分で視野が広がっている時に高まることが分かっているので、ユーモアがメンタルをポジティブすることでクリエイティビティまで向上する可能性があるからです。
つまり、この研究で分析されたのは、
- ユーモアは客の信頼を高めることで、セールスの成績を向上しているのか?
- ユーモアはクリエイティビティを高めることで、セールスの成績を向上しているのか?
という2点になります。
結果1:ユーモアと客の信頼
最初にユーモアと客に信頼に対する研究結果を見てみると、
- ユーモアが高いセールスマンほど、客の信頼が高かった(0.14)
- 客の信頼が高いと、セールスの成績も良かった(0.16)
- 客の信頼が高いと、お客からの評判も良かった(0.71)
- 客の信頼が高いと、客がより長期的な関係になりたいと思っていた(0.70)
ということ。
やはりユーモアが高いセールスマンほど、お客から見ても評判が良く、セールスの成績も高いということです。なので、お客とのコミュニケーションの中には、積極的にユーモアを取り入れてみると良いでしょう。
結果2:ユーモアとクリエイティビティ
次のユーモアとクリエイティビティの関係を見てみると、
- ユーモアが高いセールスマンほど、クリエイティビティが高かった(0.42)
- クリエイティビティが高いと、セールスの成績も良かった(0.56)
ということ。
ユーモアが高くポジティブな人はクリエイティビティが高く、そうしたクリエイティビティが仕事のアイデアの発案などでも活かされているようですね。なので、メンタルをポジティブにして、広い視野で考えるという意味でも、ユーモアを発揮していきましょう。
まとめ
本稿では「ユーモアとセールスの成績」についてお話ししました。
ポイントをまとめると、
- ユーモアが高い人ほど客からの信頼が高い
- ユーモアが高い人ほどクリエイティビティが高い
- この両方の効果が高いセールスの成績につながっている
ということ。
お客との関係に限らず、自分の職場内の人間関係などでもユーモアは大切になります。なので、仕事中でもユーモアを積極的に取り入れていきましょう。
以上、本稿はここまで。
[参考文献]