授業は座って聞くより体を動かした方が勉強が捗るぞ!という研究
運動が脳を活性化してくれるので、運動の後で学んだ知識は脳によく定着することが確認されています。学校の授業は基本座りっぱなしですから、朝イチで体育の授業で体を動かすのも良いでしょう。
しかし、人によっては運動が嫌いという人も多く、授業の前に運動なんてちょっとしんどいという人もいるでしょう。
そこで本稿では、
- 授業の中でジェスチャー程度の体を動かすだけでも、勉強の効率は上がるのか?
について調べてくれた研究を見ていきましょう。
体の運動と授業の効率
今回紹介する研究では、数学の幾何学の授業を体を動かすような体験型にした場合に学習効果が向上するのかを実験しています。幾何学の授業とは、四角形などの図形や、直線やその角度などを扱うものとなっています。
授業で体を動かすがどういうものかというと、
- 両腕で四角形を作る
- 両腕を使って指定の角度を作る
- 複数人で整列して、様々な長方形を作る
といった感じになっています。
ただ座って授業を受けるのでなく、授業の内容を体を使って体現しながら学んでいくわけですね。確かにこれならジョギングのような運動ほどしんどくはありませんし、うまく授業を組めばゲーム感覚で楽しさも向上ができるかもしれせん。
それでこの研究では実際にその効果を確かめるために
- 通常の形式で授業を行なった場合
- 体を動かす形式の授業を行なった場合
の両者で、どちらの方が生徒がよく学んでくれるのかを確かめています。
結果:体を使うと勉強は捗るのか?
早速結果を見てみると、
- 体を使った授業を受けた生徒は、通常の授業を受けた生徒よりも、授業後の確認テストの成績がよかった
と言うこと。
やはり体を使ったタイプの授業の方が、勉強がよく身につくという結果になっています。それでは、なぜ体を使う方が身につきやすいのかについては色々と要因は考えられて
- 体を動かすことで脳が活性化して学習効率が上がった
- 教科書の知識と一緒に体も動かすことで、記憶に強く残るようになった
- ずっと受け身で授業を聞くのでなく、自分でも考えるようになった
- 通常の授業よりも楽しく、生徒のモチベーションも高かった
などなどがあり得るのではないでしょうか。
まとめ
本稿では「体を使う授業で勉強が捗るのか?」についてお話をしました。
ポイントをまとめると、
- 授業はただ座って聞くのでなく、体を使って体現するようにすると、生徒の学習効果がアップする
ということ。
これは授業に限らず、自分で勉強するときにも使えるテクニックかもしれません。本を読みながら、その内容をジェスチャーで体現してみたりすると、理解力や記憶の定着が良くなるということもあり得るのではないでしょうか。
以上、本稿はここまで。
[参考文献]