寝る前に音楽でリラックスすると、睡眠の質が向上するのかの小規模メタ分析
ぐっすりと眠るためには、寝る前にブルーライトなどの刺激を避けて、リラックスをすることが大切です。
リラックスの方法にもいろいろありますが、音楽を聴くこともリラックスで睡眠の質を高めることに有効がと考えられます。
そこで本稿では、
- 寝る前の音楽は本当に睡眠を改善してくれるのか?
について小規模のメタ分析でまとめてくれた研究を見てみましょう。
音楽で睡眠が良くなるのか?
この研究では、音楽と睡眠の関する研究236件から、一定の基準を満たす研究5件を厳選して、それらの研究結果をメタ分析でまとめています。これらの研究は全て、実際に寝る前に音楽を聴くことで睡眠の質が改善するのかを実験した研究になります。
これらの研究で使われた音楽としては
- フォークソング
- インストゥルメンタル(楽器のみの音楽)
- 穏やかなボーカルの音楽
といった感じで、ゆったりとしたリラックス向きの音楽が使われています。
ポップスやロックなどの音楽も楽しむという意味でリラックスにはなるかもしれませんが、脳を刺激して眠りにくくなってしまう可能性もあるため、睡眠の前では避けられているみたいですね。
これらの5件の研究を合わせると、合計で170人分の実験データが集まり、これらのデータから本当に音楽が睡眠を改善してくれているのかを分析しています。
結果:
実験の結果を見てみると、
- 音楽を聴いた人は有意に睡眠が改善していた(効果量0.74)
ということ。
効果量の大きさからしても、音楽にはそこそこの睡眠改善効果が期待できるみたいです。ちなみに実験では寝る前の20分〜45分が音楽を聴いてリラックスの時間に当てられています。なので、睡眠の質を改善したい人は、寝る前の20分はゆっくりと音楽を聴く時間にしてみると良いでしょう。
まとめ
本稿では「音楽で本当に睡眠は改善するのか?」についてお話ししました。
ポイントをまとめると、
- 寝る前に音楽を聴くと、睡眠の質は確かに改善する
- この研究では寝る前の20〜25分を穏やかなリラックス向きの音楽を聴いて過ごしている
ということ。
寝る前の30分くらいは、スマホなどの刺激を避けて、瞑想や音楽などリラックスの時間にすると良いでしょう。
以上、本稿はここまで。
[参考文献]
*1 : Music-assisted relaxation to improve sleep quality: Meta-analysis