割と手軽に幸福度を上げる方法とは
ポジティブ心理学では、
人はどうすれば幸せになれるのか?
が研究されていて、面白い研究結果がたくさんあるんですね。
それらの研究成果の中から、こちらの研究を参考に
幸せになるヒントを探っていきたいと思います。
幸せになれる活動とは
この研究では幸福度を上げる活動は何かを調査していて、
合計622名の人たちに他の研究で幸福度を上げることが示唆された9つの活動をそれぞれ割り振ってやってもらっているんですね。
それでは、どんな活動かというと、
1.感謝の手紙を書く
これまでお世話になったが感謝の言葉を伝えられていなかった人に
感謝の手紙を書いて送る。
2.良かった3つのことを日記に書く
今日の良かったこと3つと、それがなぜ自分に起きたのかを日記に書く方法。
期間は1週間で毎日書く。
3.強みを新たなことに使う
自分にどんな強みがあるのかの分析を行って、
そこで分かった自分の強みを何か新しいことに使ってみる方法。
期間は1週間で毎日行う。
4.良かった3つのことを日記に書くを2週間続ける
2の良かったこと3つを日記に書くのと同じ方法を、期間を延ばして2週間毎日行う方法
5.感謝の手紙+良かった3つのことを日記に書く
最初の1週間は感謝の手紙を行い、
次の1週間は良かったこと3つを日記に書くを行う方法。
6.3つの面白かったこと
今日あった面白かったこと3つと、それがなぜ自分に起きたのかを日記に書き出す方法。
期間は1週間で毎日行う。
7.親切を数える
自分がその日に行った親切な行動を数える方法。
期間は1週間で毎日行う。
8.時間のギフト
自分の大切な人のために時間を使ってあげる方法。
1週間の間に3回はこれを行う。
9.ネガティブからの転換
自分の人生であったでガチティブな出来事が、思いもよらぬ良い結果に終わった経験を書き出してもらう。
期間は1週間で毎日行う。
ということで、ポジティブ心理学というだけあって
どれも日常の中のポジティブな面に注目するような活動になっていますね。
実はネガティブな感情はポジティブな感情よりもずっと強く心に影響すると言われています。
1つ叱る前には、3つ褒めろなんて言うのも、そういうことです。
ネガティブな感情に負けないように、
より多くのポジティブな感情に気づくことで幸福度をあげよう
と言うのがこれらの活動ってわけですね。
どの活動が効果があった?
以上の9つの活動がどれだけ幸福度を上げてくれたかのでしょうか?
その結果は次の通り。表中の値は幸福度の平均値です。
活動 | 活動前 | 活動後 | 1週後 | 3週後 | 6週後 |
①感謝の手紙 | 100.82 | 100.28 | 103.78 | 105.23 | 105.26 |
②良かったこと3つ | 97.53 | 99.57 | 99.91 | 102.78 | 99.94 |
③強みを使う | 98.97 | 100.36 | 104.48 | 104.44 | 107.27 |
④良かったこと3つを2週 | 100.41 | 102.52 | 101.86 | 104.53 | 104.06 |
⑤感謝の手紙+3つ日記 | 101.78 | 103.33 | 104.80 | 107.40 | 106.18 |
⑥面白かったこと3つ | 98.16 | 98.29 | 102.04 | 105.29 | 102.29 |
⑦親切を数える | 101.71 | 100.65 | 105.10 | 107.31 | 104.08 |
⑧時間をギフトする | 99.44 | 98.45 | 102.07 | 102.36 | 106.36 |
⑨ネガティブからの転換 | 100.07 | 99.64 | 104.94 | 104.43 | 105.62 |
コントロールグループ | 99.84 | 98.71 | 98.89 | 99.67 | 102.00 |
この研究では活動期間としては1週間〜2週間ですが、
幸福度の測定は1週間後、3週間後、6週間後までフォーローしているんですね。
ということで、結果をまとめると
- どの活動も幸福度を上げる効果があった
- 幸福度はすぐには上がらずに、上がるまで時間がかかった
という結果となっています。
また、この研究では活動前後で気分の落ち込みが改善するかどうかも測定しているのですが、
- その活動も気分の落ち込みを改善した
という結果も得られています。
⑤の感謝の手紙と良かったこと3つの日記の合わせ技が
他の方法を幸福度の上がり具合が同じことを考えると、
自分の好きなものをどれか一つ選んで実践するだけで十分な効果が得られるのかもしれませんね。
まとめ
本稿では幸福度を上げる活動を紹介しました。
- 感謝の手紙を書く
- 良かったこと3つを日記に書き出す
- 面白かったこと3つを日記に書き出す
- 自分の強みを新しいことに使ってみる
- 自分の行った親切を数える
- 時間を大切な人のために使う
- ネガティブな出来事が予期せぬ良い結果になった経験を書き出す
他の研究でも示唆されていた通り、これらの活動には
- 時間とともに幸福度を上げる
- 気分の落ち込みを改善してくれる
という効果があるということです。
これらの活動には割と簡単にできるものもあるんじゃないでしょうか。
良かったこと日記に書き出すだけなら、毎日5分あればできそうですもんね。
自分の好みに合ったものがあったら、是非実践してみてください。