運動スキルの習得を速めるセルフトーク活用法

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スポーツのパフォーマンスを高めたり、スキル習得を速めるための方法としてセルフトークというテクニックがあります。

セルフトークとは、いわゆる独り言のこと。

「俺なら出来る!」
「左手は添えるだけ!」

のように、自分で自分に言い聞かせることで、

モチベーションを上げる!
動作への集中力を上げる!

といった効果が期待できるテクニックです。

本稿では、Thessaly大学のメタ分析(link)を参考に、
セルフトークの効果的な活用方法について考えていきます。

効果的なセルフトークとは?

セルフトークは話す内容であったり、行う人の熟達度、運動の種類などによって効果の大きさが変わってきます。

先のメタ分析ではこれらの様々な要因によってセルフトークの効果がどう変わるのかを調べています。

それでは、どんなときにセルフトークは有効活用できるのかを見ていきましょう!

運動の種類

セルフトークで向上させたい運動には次の2つの種類があります。

①精密な運動
 バスケのフリースローやゴルフなどの正確さが要求される運動など
②全身的な運動
 マラソンや100m走、ベンチプレスなど、身体機能が主に要求される運動

分析結果によると、2つの運動でのセルフトークの効果は
・精密な運動への効果量はd=0.67
・全身的な運動への効果量はd=0.26

つまり、どちらにも効果はあるが精密な運動の方が効果は高いということですね。
これは「左手は添えるだけ」のように、セルフトークは動作への集中力を上げてくれる効果があるので、精密な運動でより高い効果が発揮されるようです。

セルフトークの内容

セルフトークの内容には次の2種類があります。

①モチベーションを上げる言葉
 「行くぞ!」「俺ならできる!」のように自分を鼓舞する内容
②動作の指示的な言葉
 「右肘を高く」「球をよく見る」など次の動作を指示するような内容

分析結果は効果の違いは、
・モチベーションを上げる言葉の効果量はd=0.37
・動作の指示的な言葉の効果量はd=0.55

ということで、指示的な言葉の方が効果は高いようですね。

さらなる分析によると、動作の指示的なセルフトークを「精密な運動」と組み合わせたときに効果が一番高く、効果量はd=0.83となっています。

逆に全身的な運動に対しては、モチベーションを上げる言葉の方が若干効果が高いとのことです。

タスクの目新しさと運動者の熟練度

続いてタスクに対する熟練度と運動者のレベルに応じてセルフトークの効果は変わるのかを見てみましょう。

タスクに対する熟練度
①新しい運動を習得する場合
②何度も行ってきた運動の効果を高める場合

運動者のレベル
①学生
②ビギナーアスリート
③エリートアスリート

分析の結果は効果の違いは
・新しい運動を習得する場合の効果量d=0.73
・何度も行ってきた運動の場合の効果量d=0.41
・運動者のレベルは関係がなく、みんな同じくらいの効果があった

ということで、セルフトークは
初心者からエリートアスリートまでみんなに効果があり、
特に新しい運動を習得する場合に効果が高い
ということです。

セルフトークの実践期間

続いて、セルフトークの実践期間ということで、

セルフトークは行えばすぐに高い効果が得られるのか?
それとも、セルフトークを長く活用するほど効果が高まるのか?

という違いですね。

分析結果を見てみると
・ある程度の期間セルフトークを実践した人の効果量d=0.80
・トレーニング無しでいきなり実践した人の効果量d=0.37

ということで、セルフトークはある程度続けて実践すると効果が高めるようです。

言葉の選び方

言葉の選び方にも2種類あります

①コーチなどから指示された言葉をつぶやく
②自分で選んだ言葉をつぶやく

自分の好きな言葉を使った方が効果は高まりそうに思えますが、
実際の結果を見てみると、
・指示された言葉の効果量d=0.49
・自分で選んだ言葉の効果量d=0.44

ということで、大きな違いはなく、どちらでも効果ありということですね!

つぶやき方

セルフトークは実際に口に出すか、それとも心の中でつぶやくかの2つのやり方があります。

セルフトークの効果を確かめる実験では

①どちらかを一方を指示する場合
②被験者に好きな方を選択してもらう場合

の2パターンがあり、これにより効果が変わるのかも検証しています。

その結果は
・指示した場合の効果量d=0.49
・被験者が選択した場合の効果量d=0.48

ということで、ほとんど違いはなく、どちらでも効果が得られているので、好きな方を選んで大丈夫そうです。
私は口に出すのは恥ずかしいタイプなので心の中にすると思います(笑)。

まとめ

以上、セルフトークの効果的な活用法は

  • 精密な動作が必要とされる運動では、フォームなどの具体的な動作に着眼した指示的な言葉をセルフトークをする!
  • 全身的な運動をする場合は、モチベーションを上げるような言葉をセルフトークをする!
  • 初心者から上級者まで効果があり、特に新しい運動を習得するときに効果が高いので有効活用しよう!
  • セルフトークは継続することで効果が高まる!
  • 言葉は口に出しても、心の中で呟いても、どっちでもOK

ということですね。

参考になりましたら、ぜひ活用してみてください!

Naoto

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