普通のスクワットとブルガリアンスクワットで使われる筋肉の違いについての研究

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本稿のテーマは

普通のスクワットとブルガリアンスクワットの効果の違いについて

で、そこにトレーニングの不安定性という考え方をプラスして説明したいと思います。

目次は次の通り

  • トレーニングの不安定性について
  • 普通のスクワットとブルガリアンスクワットの筋肉の使い方の違い
  • さらに足場を不安定にするとどうなる?
  • まとめ

それでは、行きましょう!

不安定なトレーニングの方が良い説

筋トレにはトレーニング方法が不安定な方が筋肉が良く刺激されるという説があります。

例えば、チェストプレスマシンで胸筋を鍛えるのと、ベンチプレスで胸筋を鍛えるのではほとんど同じ動作をするわけですが、軌道が固定されているチェストプレスマシンと違って、ベンチプレスではバーベルが軌道から外れてしまわないように自分の力で制御しなければいけないので、より多くの筋肉が使われるというわけですね。

ちなみに胸筋でいうと、チェストプレスマシンよりもバーベルベンチプレスの方が不安定で、さらにバーベルよりもダンベルベンチプレスの方が不安定になります。ダンベルはバーベルと違って左右の手が独立しているので、さらにぐらつきやすくなることからも実感できますよね。

それでは、不安定なトレーニングの方が絶対に良いのか?というと、それはまだはっきりと結論が出ているわけではないみたいです。そこで、本稿ではその研究の一つとして、スクワットの不安定性と筋肉の刺激について調べている面白い研究があったので紹介したいと思います。

普通のスクワットとブルガリアンスクワット

普通のスクワットはバーベルを背中で担いで両足でしゃがんだり立ったりするトレーニングです。一方でブルガリアンスクワットは、片足をベンチの上にのせて、もう片方の足のみでスクワットを行う方法です。ブルガリアンスクワットは片足のみでスクワットをするので、不安定さが増してより多くの筋肉が使われることが期待できるわけですね。

カナダのアルバータ大学の研究(*1)がこの2つのスクワットの効果の違いを研究していて、この研究では15名の筋トレ経験者を対象にしています。この15名は筋トレ歴3年〜9年でして、なかなかの筋トレ好きとなっています。そして、この15名に普通のスクワットとブルガリアンスクワットの両方を行ってもらって、EMGという筋肉が刺激されるときに発生する電気の強さを測定します。

その結果として2つのスクワットでどのような違いがあったかというと

  • 普通のスクワットの方が刺激が強かった筋肉:
    大腿直筋(太ももの真ん中の筋肉)
  • ブルガリアンスクワットの方が刺激が強かった筋肉:
    大腿2頭筋 (太ももの裏側の筋肉、ハムストリングの1種)
    外腹斜筋(腹筋の側部)
  • 同じくらいだった筋肉
    外側広筋(太ももの外側の筋肉)
    内側広筋(太ももの内側の筋肉)
    ヒラメ筋(ふくらはぎの筋肉)
    脊柱起立筋(背骨周辺にある背筋)
    腹直筋(腹筋)

ということです。ざっくりいうと、大体は同じだけど普通のスクワットは太ももの上側に効果が高くて、ブルガリアンスクワットは太ももの裏側に効果が高そうということですね。

不安定さを増すとどうなる?

さらにこの研究では面白いことに、スクワットをやる足の下にマットを引いて足場を悪くしたらどうなるかも調べています。足場が悪くなればさらに不安定になるので、もっと筋肉が使われるんじゃないかということですね。

その結果はどうなったのかというと、

  • 普通のスクワットでは足場を不安定にしてもEMGは変わらなかった
  • ブルガリアンスクワットでは足場を不安定にすると、大腿2頭筋と脊柱起立筋のEMGが下がってしまった

ということで、足場を不安定にしても逆効果みたいなので、そこまでして不安定さを作る必要はないようですね。

まとめ

本稿ではトレーニングの不安定さとスクワットとブルガリアンスクワットの効果の違いについて説明しました。

ポイントをまとめると

  • 普通のスクワットよりもブルガリアンスクワットの方が不安定
  • 普通のスクワットでより鍛えられる筋肉は
    大腿直筋(太ももの真ん中の筋肉)
  • ブルガリアンスクワットでより鍛えられる筋肉は
    大腿2頭筋 (太ももの裏側の筋肉、ハムストリングの1種)
    外腹斜筋(腹筋の側部)
  • 足場を不安定にしても筋肉への刺激は減ってしまう

ということですね。

今回のスクワットの研究結果はトレーニングは不安定な方が良いというものではなく、不安定さによって筋肉への刺激が少し変わるぞというものでしたね。ということで、普段は普通のスクワットをやっている人は、時々ブルガリアンスクワットを取り入れて筋肉に新しい刺激を入れてみるなんてのもいいかもしれませんね。

以上、それでは良い筋トレライフを!


[参考文献]
*1: Muscle Activation and Strength in Squat and Bulgarian Squat on Stable and Unstable Surface

Naoto

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