努力は情熱を生むのか?仕事の情熱を生むために必要なポイント

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情熱と努力はどちらが先に必要なのかは意外と難しい問題です。

「情熱があるから、そのモチベーションでたくさんの努力をできる」

という考え方もできますし、

「努力をしているうちに情熱が生まれてくる」

という考え方もあります。

そこで本稿では起業家における努力と情熱の関係を調べてくれた研究(*1)を参考に、情熱を持って仕事に取り組むには何が必要なのかを考えていきましょう。

努力は情熱を生むのか?

この研究では努力が情熱を生むのかを検証してくれたもので、大きく3つのポイントを確かめています。

ポイント①:実際に努力が多いと情熱が高まるのか?

まず最初のポイントは、努力をするほど情熱は高まっていくのかということです。まさにこのテーマの中心といえるポイントで、この研究ではしっかりと検証してくれています。

ポイント②:努力と情熱の関係の間にはゴールへの進捗感が関わっているのでは?

2つ目のポイントは努力が情熱を生むのは、努力の結果としてゴールへの進捗感が生まれるからではないかということです。逆を言えば、努力をしても何の成果にもならずに進捗がなかったとしたら、そのとき情熱は生まれないのではないかということですね。

ポイント③:選択の自由がないと情熱は生まれないのでは?

3つ目のポイントは、選択の自由があるかどうかですね。
人は原因と結果を結びつけて考えるんですね。なので、自分が頑張って仕事をして成果が上がった場合には、自分の頑張りのおかげで成果が出たと考えますが、自分では考えずに他人の意見に従っていただけなら、成功は他の人のおかげになってあまり達成感は得られません。これを考えると、仕事の種類や仕事のやり方を自分で選択していないと、努力しても情熱とは結びつかなくなってしまうのではないかということですね。

以上の3つのポイントをわかりやすく図にまとめると次の通りです。

努力が進捗を生んで、進捗が情熱を生む、ただし自分で選択した場合のみということですね。

実験からわかったこととは?

この研究では2つの実験により、この関係が本当かどうかを分析しています。

実験1:努力は情熱を生むのか?

一つ目の実験では54人の起業家を対象にして、8週間にわたって仕事の努力と仕事への情熱を測定しています。8週間の期間を設けることで、努力を続けることで情熱が高まっていくかを追跡したわけですね。

そして、その結果からわかったことは

  • 個人ごとに情熱にばらつきがあることに加えて、同じ個人の中でも時間によって情熱は変化していた。
  • 努力をするほど仕事への情熱は高かった!
  • 努力には持続的な効果があり、1週間後の情熱も高めた!
  • 逆に情熱が高いと努力が増えるという関係はなかった。

ということで、やはり努力をすることが情熱を生むということは本当だったみたいですね。同じ個人でも時間と共に情熱は変化していたということなので、努力を増やすことで、仕事への情熱を高めていける可能性が十分にあるということですね。

実験2:進捗と選択の自由の影響は?

2つ目の実験では、136人を対象に起業プランを考えてもらうという課題を実施してもらいます。このときに努力量・進捗感・選択の自由についてそれぞれ2つのパターンを用意します。

努力量が多いグループ:60分かけて課題を実施
努力量が少ないグループ:30分で課題を実施

進捗感高めグループ:課題後のフィードバックで75%〜95%くらいOKという
進捗感低めグループ:課題後のフォードバックで11%〜39%しかできていないという

自由選択グループ:起業プランを自由に作成
強制選択グループ:指定された業種の起業プランを作成

ということで、これらの組み合わせで2×2×2 = 8グループに分かれた課題を実施したわけですね。

そしてその結果としてわかったことは

  • 努力しても進捗感がないと情熱は生まれない
  • 選択の自由がある場合にのみ、努力するほど進捗感を大きく感じた

ということ。

このグラフが実際の課題の前後での情熱の変化を表していて、一番上の努力が多くて進捗感も高いグループのみが大きく情熱が上がっていることがわかります。
2番手は少ない努力で進捗感が大きかったグループなので、努力量も大切だが進捗感も仕事の情熱には大切ということがわかりますね。もちろん両方高いのが理想です。

まとめ

本稿では「情熱と努力の関係」についてお話ししました。

ポイントをまとめると、

  • 努力が情熱を生む!
  • ただしその間には「ゴールへの進捗感」と「選択の自由」が必要!

ということ、要するに

  • 主体的に努力して毎日進捗することが一番情熱を高める!

ということですね。

多動力と言われるように「まずは行動する」というのが情熱を得る上でも大切みたいですね。また、テレサ・アマビール博士の著書「マネジャーの最も大切な仕事――95%の人が見過ごす小さな進捗の力」によると、仕事のモチベーションを高めるので最も大切なのは”小さな進捗を日々感じられる”ということなんですね。なので、情熱を高めたい場合には、まず行動を増やして、その行動の成果を日々確認することが大切ということですね。

以上、本稿はここまで!


[参考文献]

*1: “I Put in Effort, Therefore I Am Passionate”: Investigating the Path from Effort to Passion in Entrepreneurship

Naoto

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