スクワットの4種類のしゃがむ深さと、どれが一番筋力が伸びるのか問題

スクワットは下半身のトレーニングでも一番有名で人気のある種目だと思います。しかし、それだけやっている人が多いと、フォームの違いなどの議論が色々と起きるもので、スクワットに関しては特にしゃがみの深さが議論されます。

そこで本稿では

  • スクワットの4種類のしゃがみの深さとは?
  • どの深さが一番筋力が伸びるのか?

について、ムルシア大学の研究(*1)を参考に調べていきたいと思います。

4種類のしゃがみの深さ

スクワットには4種類のしゃがみの深さがあります。順に説明していきますが、それぞれのしゃがみの深さを下に図でもまとめているので、そちらも見ながら読むと分かりやすいと思います。

  1. フルスクワット
    一番しゃがみの深いスクワットで、膝の内側の角度が35°〜45°くらいになるまでしゃがむスクワットです。このとき足の付け根の位置は膝よりも下になります。
  2. パラレルスクワット
    パラレルは平行という意味で、何が平行なのかというと床と太ももが平行という意味です。図を見ればわかるように、膝と足の付け根の高さがちょうど同じになるような深さになります。
  3. ハーフスクワット
    ハーフは半分という意味で、立っている状態の膝の内側の角度180°の半分で、膝がちょうど90°になる深さがハーフスクワットです。
  4. クォータースクワット
    クォーターは4分の1の意味で、膝の内側の角度が110°〜145° のかなり浅いスクワットがクォータスクワットです。

ちなみに、パワーリフティングの大会でのスクワットの成功基準は、太ももの付け根が膝よりも下にくることなので、パラレルスクワットよりも少し深くしゃがまなければ正式の記録とは認められないようです。

どの深さが一番筋力が伸びるのか

それで議論になるのはスクワットはどの深さが一番良いのか?で、この問題についてムルシア大学が実験してくれていたので、その結果を見ていきましょう。

この実験では、50人のトレーニング上級者に協力してもらって、10週間にわたるスクワットのトレーニングを受けてもらいます。このときにスクワットの深さで参加者は4つのグループに分けられていて

  1. フルスクワットのグループ(12人)
  2. パラレルスクワットのグループ(13人)
  3. ハーフスクワットのグループ(11人)
  4. トレーニングしないコントロールグループ(14人)

となっています。

そして10週間のトレーニングの後には、どのグループが筋力が一番伸びたのかを比較するために、

  • 各深さでのスクワットの最大重量の伸び
  • ジャンプ力やピークパワー伸び

が測定されています。

結果1 : 最大重量の伸び

まずスクワットの最大重量の伸びが次の表の通りになっています

フルスクワットの伸びパラレルスクワットの伸びハーフスクワットの伸び
フルスクワットグループ13.6 kg11.9 kg14.8 kg
パラレルスクワットグループ8.4 kg12.0 kg 12.3 kg
ハーフスクワットグループ2.5 kg3.2 kg 8.4 kg

この表から分かることは

  • どのグループでもトレーニングでしゃがんだ深さまでの最大重量は伸びていたが、トレーニングよりも深いしゃがみの最大重量はあまり伸びなかった
  • 中でもフルスクワットはすべての深さにおいて最大重量の伸びが最も高かった

ということです。どの深さでも筋力は向上するものの、その効果の大きさをみるとフルスクワットの圧勝であることが分かりますね。

結果2 : パワーの伸び

パワーとは最大重量のような単純な筋力でなく、ジャンプ力のように筋力を瞬間的に爆発させる力のことを言います。それでピークパワーの伸びとジャンプ力の伸びがスクワットの深さでどのように違ったのかが次の表となっています。

ピークパワーの伸び(効果量)ジャンプ力の伸び
フルスクワットグループ0.354.6 cm
パラレルスクワットグループ0.153.1 cm
ハーフスクワットグループ−0.111.8 cm

ということで、この表からわかるのも

  • ピークパワーやジャンプ力の伸びもフルスクワットが一番効果がある

ということですね。

以上2つの結果を見てきましたが、最大筋力の伸びも最大パワーの伸びもフルスクワットの圧勝で、結論としては「スクワットをするならできるだけ深くしゃがんだ方が良い」ということですね。

まとめ

本稿では「スクワットのしゃがむ深さはどれが良いのか?」についてお話ししました。

ポイントをまとめると

  • スクワットには4種類のしゃがむ深さがあって、フルスクワット・パラレルスクワット・ハーフスクワット・クォータースクワットと言われている
  • しゃがむが深くなるほど筋力やパワーの伸びも大きくなるので、一番のおすすめはフルスクワット!

ということですね。

高重量を無理に扱おうとすると、ついついしゃがみが浅くなってしまうものです。筋トレはフォームが大切なので、しっかりとフルスクワットで深くしゃがむを意識してみると効果が上がると思います。

以上、本稿はここまで。


[参考文献]

*1 : Full squat produces greater neuromuscular and functional adaptations and lower pain than partial squats after prolonged resistance training

Naoto

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメントする