筋トレのボリュームが増えるほど筋肉はより大きくなるのか?

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筋トレではトータルのボリュームが大切になります。ボリュームとは部位ごとに週に合計で何セットのトレーニングを行うのかということで、例えば、ベンチプレス5セットを週に2回やっている人のボリュームは週に10セットという計算です。

実は週の筋トレ回数とか、1回のセット数はあまり重要でなく、週のボリュームが同じなら大体効果も同じくらいになることが分かっています。3セットを週4回の計12セットの人と、6セットを週2回の計12セットの人では大体同じトレーニング効果になるということですね。

それで、今回注目するのは

  • それじゃあボリュームを増やすほど筋トレの効果はどんどん高まるのか?

という点です。この問題についてリーマンカレッジの研究(*1)が実験により確かめてくれていたので、本稿ではその中身を見ていきましょう。

筋トレのボリュームと効果

この研究では、トレーニング歴1年以上の参加者を3つのグループに分けて実験しています。

1種目のセット数週の合計ボリューム
低ボリュームグループ1セット上半身6セット
下半身9セット
中ボリュームグループ3セット上半身18セット
下半身27セット
高ボリュームグループ5セット上半身30セット
下半身45セット

トレーニングは週3回で、上半身は6種目、下半身は9種目のトレーニングを行っています。ちなみに重量の設定は1セットの回数は8〜12回になるように調整されています。下半身の方が種目数が多いのは、下半身の筋肉は筋肥大させるのに上半身よりも大きなボリュームが必要だと言われているからだそうです。

そして、実験の期間は8週間で、8週間後トレーニング効果としては

  • スクワットの1RM
  • ベンチプレスの1RM
  • ベンチプレスの筋持久力(1RMの50%で何回できるか?)
  • 各種筋肉の筋肥大

が測定されています。これらの筋トレ効果にボリュームによってどれだけ差が出るのかを分析してくれたわけですね。

結果1:筋力の向上

まず最初に最大筋力の向上、つまり持ち上げられる最大重量の伸びの違いを見てみると

ベンチプレスの伸びスクワットの伸び
1セット+9.3kg+18.6kg
3セット+5.9kg+14.1kg
5セット+6.6kg+19.5kg

ということ。若干のばらつきは誤差の範囲で統計的に有意な差では無いと言うことで、

  • 筋力の向上効果は1セットでも得られて、ボリュームを向上させても筋力の伸びは変わらない

と言うことがわかります。

これは意外な結果だったのではないでしょうか。しかし、今回の実験は8〜12回を狙った重量設定になっています。筋力を伸ばすのには3〜6回狙いの高重量が特に効果が高いことが分かっていますが、その設定でもボリュームが必要ないのかは未知数になっています。

結果2:筋持久力の向上

続いて、最大重量の50%の重さで何回ベンチプレスができるのかの筋持久力の伸びは次の通りになっています。

ベンチプレス回数
1セット+3.1回
3セット+4.2回
5セット+4.9回

こちらもほとんど差は出ていないので、

  • 筋持久力の向上にもボリュームは関係ない

ということが分かります。

結果3:筋肥大の効果

最後にどれだけ筋肉が大きくなったのかの結果を見てみると、

上腕二頭筋上腕三頭筋大腿直筋外側広筋
1セット+0.7+0.5+2.2+3.1
3セット+2.1+1.4+3.1+4.9
5セット+2.9+2.6+6.4+6.8
(単位はmm)

ということ。ボリュームが大きいほど筋肥大の効果も大きくなっているので

  • 週のボリュームを増やすほど、筋肉は大きくなる

と分かったわけですね。ちなみに効果量でいうと、1セットで0.12、3セットで0.30、5セットで0.55、とセット数に比例して筋肥大の効果も伸びていることが分かります。

一般的には10回3セットで筋トレをする人が多いと思いますが、この実験では5セット(合計50回)まで増やしても筋肥大の効果はグッと高まっているので、筋肉を大きくしてかっこいい体を作りたいという人は、週のトータルボリュームを増やすことを目指すと良いでしょう。

まとめ

本稿では「筋トレのボリュームは増やすほど良いのか?」についてお話ししました。

ポイントをまとめると、

  • 筋トレのボリュームを増やしても、筋力と筋持久力の伸びはほとんど変わらない
  • しかし、筋肥大の効果はボリュームに比例して大きくなり、1種目を5セットまで増やしたときに一番効果が高かった

ということですね。

ボリュームを増やすことのデメリットはトレーニングに時間がかかるということですね。ボディビルダーの人とかは全身を5分割して週5日以上トレーニングをしているということも聞きますので、筋肥大にボリュームが大切なのがよく分かります。皆さんもトレーニングで伸ばしたい項目やトレーニングできる時間に合わせて、ボリュームをうまく調整してみてください。

以上、本稿はここまで。


[参考文献]

*1 : Resistance Training Volume Enhances Muscle Hypertrophy but Not Strength in Trained Men

Naoto

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