睡眠の質が悪い人の性格はどんなか?睡眠の質が性格を悪くするのか?の研究

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睡眠不足になると、頭の働きが鈍くなったり、体の健康にも悪かったりと、様々なデメリットを受けてしまいます。そのため、規則正しい睡眠時間を取ることが大切なのですが、それにはその人の性格も大きく影響してきます。真面目でしっかりとしている人は睡眠も規則正しく、時間にルーズでだらしない人は睡眠時間も乱れやすいようなイメージですね。

そこで本稿では、睡眠と性格の関係について

  • どんな性格の人が睡眠の質が良いのか?
  • 良い性格を持っている人は、時間の経過とともに睡眠の質も向上していくのか?
  • 逆に睡眠の質が悪いと、それが性格に影響を与えてしまわないのか?

を調べてくれたモンペリエ大学らの研究(*1)を見てみましょう。

性格のビッグファイブ

モンペリエ大学の研究では、性格を五つの要素に分けるビッグファイブ性格分析を用いて、性格と睡眠の質の関係を分析しています。

ビッグファイブの性格の五つの要素とは

  • 神経症的傾向:ネガティブな感情を感じやすかったり、メンタルが不安定な性格
  • 外交性:社交的でポジティブな感情を感じやすい性格
  • 開放性:好奇心旺盛でクリエイティブな性格
  • 協調性:思いやりがあり協力的な性格
  • 誠実性:自己コントロールがうまく、真面目で勤勉な性格

となっています。人の性格はこれらの五つの要素のバランスで表されるわけですね。

性格と睡眠の質

モンペリエ大学の研究では、ビッグファイブ性格分析の要素と、睡眠の質がどのように関係しているのかを、次の四つのデータセットを使って分析しています。

  • Wisconsin Longitudinal Study
    (アメリカ、サンプル数10,317人)
  • Midlife in the United States Study 
    (アメリカ、サンプル数3,790人)
  • the Health and Retirement Study
    (アメリカ、サンプル数11,422人)
  • Midlife in Japan Study
    (日本、サンプル数1,003人)

四つのデータを合わせると、データの規模的にも大きくて、いい感じの分析ができるのではないでしょうか。しかも、これらのデータは数年〜十数年にわたってデータを取り溜めたもので、時間の経過による睡眠の質や性格の変化まで分析が行われています。

結果1:性格と現在の睡眠の質

まず最初に、性格とその時点での睡眠の質の関係の分析結果を見てみると、

  • 神経症傾向が高い人ほど、睡眠の質は低かった
  • 外交性が高い人ほど、睡眠の質は高かった
  • 誠実性が高い人ほど、睡眠の質は高かった

ということが分かっています。

中でも神経症傾向と低い睡眠の質の関係は、特に強い関係となっていました。神経性傾向は不安や落ち込みなどのネガティブな感情を感じやすくなってしまうので、それが睡眠を阻害してしまっているのでしょう。

結果2:性格と将来の睡眠の質

続いて、性格と時間の経過による睡眠の質の変化の分析結果を見てみると、

  • 神経症傾向が高い人は、時間の経過とともに睡眠の質は低下していった
  • 外交性が高い人は、時間が経過しても高い睡眠の質を維持していた
  • 誠実性が高い人は、時間の経過とともに睡眠の質が向上していった

ということ。

神経症傾向が高い人は、将来的にもどんどん睡眠の質は低下してしまう可能性が高いようです。一方で、誠実性が高い人は睡眠の質が向上していくということで、やはりきっちりした性格の人は睡眠の質も良いみたいですね。

結果3:睡眠の質と将来の性格

最後に、睡眠の質が悪いと、時間とともに性格の方が変わってしまわないかの分析結果を見てみると、

  • 睡眠の質が低い人は、時間とともに外交性・誠実性・協調性が急激に低下していた
  • 睡眠の質が低い人は、時間とともに神経性傾向が若干低下していた

ということ。

睡眠不足になると、イライラしやすくなるとか、判断能力が低下するとか、色々とネガティブな影響を受けてしまいます。そのような状態は長期的には性格の方にも響いてしまうようで、外交性や誠実性、協調性が低下してしまう結果になっています。これらはどれも良い性格の要素なので、睡眠はきちんと摂取して良い性格を維持できるようにしたいですね。

まとめ

本稿では「性格と睡眠の質」についてお話ししました。

ポイントをまとめると、

  • 神経性傾向が高い人は、睡眠の質が低く、将来的にも睡眠の質は低下していってしまう
  • 外交性と誠実性が高い人は、睡眠の質が高く、将来的にも高い睡眠の質を維持・向上していく
  • 睡眠の質が低いと、将来的に外交性や誠実性・協調性といった良い性格の要素が低下してしまう

ということ。

睡眠不足で嫌な性格のやつになってしまわないように、しっかりと睡眠を取るようにしましょう。神経性傾向が高い人は、マインドフルネスや瞑想など、ネガティブな感情に上手く対処する方法を学んで睡眠の質を改善すると良さそうですね。

以上、本稿はここまで。


[参考文献]

*1 : Personality and Sleep Quality: Evidence from Four Prospective Studies

Naoto

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