休日も仕事が頭から離れないことは、疲労感を一番高めてしまうという研究

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仕事をすれば疲れるもので、毎日働いていれば疲労も蓄積していくものです。そして、疲労の原因にも様々な種類があります。

  • 肉体的な疲労
  • 人間関係のストレス
  • 大きな仕事のプレッシャー
  • 残業による長時間労働

などなど、こうした「仕事の特徴」によっても、疲労の高まり具合が変わるわけですね。

そこで本稿では、

  • どんな特徴を持った仕事が特に疲労を高めやすいのか?

を4つの観点から調べてくれた研究を見ていきましょう。

仕事の疲労の4要素

オールドドミニオン大学らの研究では、仕事の疲労に関係する要素を次の4つの分類でまとめています。

  • 心の分離
    仕事とプライベートのオン・オフを明確にして、プライベートの時間に仕事のことを考えないこと。心の分離ができていれば、プライベートの時間で疲労を回復しやすいし、仕事の時にはスイッチを切り替えて活力を高めやすいと考えられる。
  • リラックス
    仕事が終わった後にゆっくりしたり、休日をのんびり過ごしたりと、リラックス時間を取れているかどうか。リラックスの時間が増えれば、それだけ疲労も低減できると考えられる。
  • マスタリー
    仕事を通じて能力やスキルの向上を感じていること。マスタリーが高い仕事では、疲労感を感じにくく、仕事への活力も高まりやすいと考えられる
  • コントロール
    仕事を自分の思うようにコントロールできること。上司のわがままに左右されるなどで仕事のコントロールが効かないと、疲れやすいし、仕事への活力も湧かないと考えられる。

そして、これらの疲労の要素を左右する「仕事の特徴」としては

  • 仕事のチャレンジ
    仕事の難易度が高く、自分の能力よりも高い仕事にチャレンジしていること
  • 仕事の障害
    仕事の負荷が多すぎる、役割が明確でない、人間関係がうまくいっていないなど、仕事の達成を阻害する要因が多いこと
  • 仕事のリソース
    時間や周囲のサポート、研修などの学びの機会など、仕事に活用できるリソースが多いこと

に注目し、これらが仕事の疲労の4要素とどう関係しているのかが分析されています。

結果:疲労感を一番高める要素は何か?

まず最初に疲労に影響する4つの要素が、実際にどれだけ疲労を高めていたのかの結果を見てみると、

  • 心の分離が高いほど、疲労は低減していた(−.18)
  • リラックスが多いほど、疲労は軽減していた(−.08)
  • マスタリーが高いほど、疲労は軽減していた(−.11)
  • コントロールは疲労感とは関係なかった(−.01)

ということ。

一番影響力が高いのが心の分離となっています。プライベートの時間に仕事のことが頭から離れなくなってしまうと、なかなか疲労が回復できなくなってしまうみたいですね。

ちなみに、活力への影響を見てみると、

  • 心の分離が高いほど、活力が高まっていた(.08)
  • リラックスが多いほど、活力が高まっていた(.08)
  • マスタリーが高いほど、活力が高まっていた(.13)
  • コントロールが高いほど、活力が高まっていた(.19)

となっています。

仕事を自分の思うようにコントロールできることは、疲労感は軽減してくれませんが、活力は一番大きく高めてくれるようでうす。

結果2:疲れやすい仕事の特徴は何か?

次に仕事の疲れやすさを高めやすい特徴を見てみると、

  • チャレンジングな仕事は、心の分離がしにくく(−.34)、リラックスも低く(−.29)、コントロールも低かった(−.29)
  • 仕事の障害が多いと、心の分離がしにくが(−.11)、マスタリーは若干高かった(.06)
  • 仕事のリソースが多いと、リラックスが増え(.08)、マスタリーも高まり(.18)、コントロールもしやすかった(.22)

という結果になっています。

つまり、チャレンジングな仕事ほど疲れやすく、仕事のリソースが増えるほど疲れにくくなるということ。チャレンジングな仕事は成長にも通じますが、同時に不安やプレッシャーも感じるもので、心の分離やリラックスが減ってしまうようです。特にチャレンジのレベルが高すぎる場合には、無力感を感じてモチベーションが低下してしまうこともあるので、チャレンジは行き過ぎないように注意しましょう。

一方で仕事のリソースは疲労にとって良い効果がありますし、マスタリー(成長)にとっても良いものです。ここでいうリソースは多面的で、十分な時間、良好な人間関係、周囲のサポート、学びの機会、ポジティブな姿勢など、目標達成にプラスになるものはリソースとしてカウントできます。こうした職場環境を整えてあげることは、社員の疲労や成長にとって非常に大切なことだと分かりますね。

まとめ

本稿では「仕事の疲労感はどんな要素が高めてしまうのか」についてお話ししました。

ポイントをまとめると、

  • 仕事の疲労感が高まってしまうのは、仕事とプライベートの心の分離ができていない時(1位)、仕事で成長がないとき(2位)、リラックスの時間がない時(3位)
  • チャレンジングな仕事は特に疲労感が高まりやすく、仕事のリソースアップは疲労感を低減してくれる

ということ。

チャレンジングで重要な仕事を抱えている時には、休みの日でも仕事のことを考えてしまったりしますよね。仕事の疲労感を持ち越さないためには、しっかりとプライベートと仕事のオン・オフを切り替えるようにしましょう。1日の仕事の最後に、今日やったことと明日やることを簡単にまとめておくと、心の中で仕事の終わりを明確にでき、明日どうしようという不安も低減できるのでおすすめです。

以上、本稿はここまで。


[参考文献]

*1 : Recovery from work‐related effort: A meta‐analysis

Naoto

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