感謝の気持ちを思い出すと、長期的に良いお金の選択ができるという研究

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人の感情には波があるもので、悲しくて落ち込んでいるとき、嬉しくて楽しいとき、興奮してたかぶっているとき、その時々で感情の色も様々です。そして、感情は人の選択に大きく影響するもので、悲しいときにリスクを極端に恐れるようになってしまったり、逆に興奮している時は勢いでリスキーな選択をしてしまったりと、感情が選択の落とし穴となってしまうこともあります。

そして、感情に任せて失敗してしまう選択の一つがお金の選択。ストレス発散に衝動買いしてしまったり、嬉しさのあまり散財してしまって後悔することもあるでしょう。感情を制すれば、お金の選択ももっとうまくできるはずなんですね。

そこで本稿では、

  • 感謝の感情が使えば、逆にお金の選択をうまくできるようになるのでは?

ということ調べてくれた研究を見ていきましょう。

実験:感謝と長期的な利益の選択

この研究では75人の参加者を次の3つのグループに分けて実験を行っています。

  • 感謝グループ
    自分が感謝を感じた出来事を思い出して、感謝の気持ちを高めて実験に挑む
  • 幸せグループ
    自分が幸せを感じた出来事を思い出して、幸せな気持ちで実験に挑む
  • コントロールグループ
    特になんでもない日常のことを思い出して、普段の気持ちで実験に挑む

これらの3つのグループでは、それぞれ感情の状態が変えられていて、どの感情でお金の選択がうまくなるのかを実験したわけですね。

その実験の方法としては、

  • いますぐ20ドルもらうか、3ヶ月後に40ドルもらうか

という短期的な利益vs長期的な利益の選択実験を行っています。衝動的でお金を使うのが下手な人は短期的な選択を選びやすく、長期的にお金を貯めるのが上手い人ほど長期的な選択を選びます。この研究では、金額を変えて選択を27回実施して、参加者がどのくらい長期的な選択を選べるのかを分析したんですね。

結果:感謝・幸せはお金の選択をうまくするのか?

早速、結果を見てみると、次のグラフが得られています。

 このグラフは、左がコントロールグループ、真ん中が感謝グループ、右が幸せグループを表していて、棒グラフ高ければ高いほど長期的な選択がうまかったという結果になっています。つまり、このグラフを見てわかるのは

  • 感謝の気持ちを思い出したグループだけが、お金の長期的な選択がうまくなっていた

ということ。

幸せのグループでも確かにポジティブな感情は増えていたのですが、お金の選択はうまくなっていませんでした。幸せなときって意外とお金を奮発してしまったりするので、あまりお金の選択時には役に立たないのかもしれませんね。

ちなみに、なぜ感謝が長期的な選択をうまくするのかについては、他者との助け合いが関係しているんじゃないかということ。他人を助けるということは、今の自分の短期的な利益を捨てて、いつかは逆に他者に助けてもらえる長期的な可能性をとっていると言えます。なので、助け合いに必要な感謝の気持ちを思い出すことが、思考を長期的な利益へ向けてくれるんですね。

まとめ

本稿では「感謝でお金の選択がうまくなるのか?」についてお話ししました。

ポイントをまとめると、

  • 幸せではお金の選択をうまくならなかったが、感謝を思い出すとお金の選択がうまくなった!

ということ。

この実験で行っているのは、お金の選択の前に、自分が感謝を感じた出来事を思い出すということだけ。なので、衝動買いをしそうなときや、大きな買い物をするときなどは、感謝を思い出すようにするとお金を浪費せずに済むかもしれませんね。

以上、本稿はここまで。


[参考文献]

*1 : Gratitude: A Tool for Reducing Economic Impatience

Naoto

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