筋トレは低負荷×高回数がいいのか?高負荷×低回数がいいのか?
筋トレを行うときに重量とセットの組み方に悩むことがあると思います。
低重量を扱って20回やるのか?
高重量を扱って5回やるのか?
実はこの2つで筋トレの効果は変わってくるんですね。
本稿では筋肉を大きくしたいとき、あるいは筋力をあげたいときに
どのような重量と回数を扱えば良いのかを考えていきましょう。
重量と回数による筋トレ効果のメタ分析
筋トレの重量と回数による効果の違いを調査したLehman大学の研究結果(*1)を見てみましょう。
この研究では重量・回数が筋トレに与える効果を調べた研究21件をメタ分析でまとめてくれています。
この研究では低負荷/高負荷はそれぞれ次のように定義しています。
- 低負荷は1RMの60%以下のこと
- 高負荷は1RMの60%より重いこと
ちなみに、1RMとはギリギリ1回持ち上げられる重量のことです。
例えば、ベンチプレスで80kgが限界なら
低負荷は48kg以下
高負荷は48kgより大
ということですね。
メタ分析からわかったこと
そして、21件の研究をまとめてわかったことは
- 1RMの向上には高負荷のトレーニングの方が効果があった
(効果量: 高負荷1.69 vs 低負荷1.32) - 筋肉量を増やす効果はどちらも同じくらいだった
(効果量:高負荷0.53 vs 低負荷0.42) - アイソメトリックの強さの向上効果も同じくらいだった
(効果量:高負荷0.64 vs 低負荷0.55)
ということです。つまり
- MAXの重量をどんどん伸ばしたい人は高重量がオススメ
- 筋肉量を増やして見た目を変えたい人はどっちでもOK
ってなわけですね。
インターバルの長さはどうすればいいのか?
続いて筋トレの効果を高めるためのインターバルの長さについて考えていきます。
インターバルは筋力が回復するのに必要な時間で、
短すぎると2セット目以降の回数がガクッと落ちてしまって筋トレの効果が低くなってしまいますよね。
インターバルの長さと筋力の向上や筋肉の増量の効果の関係をまとめてくれたレビュー(*2)によると、インターバルの長さも筋トレの目的によって変えることをオススメしています。
筋力向上が目的の場合(最大重量を伸ばしたい)
高重量を扱ってしっかりと回復するまでインターバルをとるのが効果的で、インターバルの長さは3〜5分程度が良い。
セットの組み方の例:5回×5セットを5分インターバル
筋肉量を増やしたい場合(見た目を変えたい)
1〜2分程度の短めのインターベルは筋肉を追い込むのが良い。
セットの組み方の例:10回×3セットを1分インターバル
筋力の向上か筋肉長の向上かによってインターバルの長さを使い分ければベストということですね。
まとめ
本稿では、筋トレの効果を高めるための重量・回数・インターバルの設定方法を説明しました。
ポイントをまとめると
- 筋力を増やしたいとき(最大重量を上げたいとき)
→高重量×低回数で3〜5分のインターバルをとる
- 筋肉量を増やしたいとき
→重量は低重量でもOK
1〜2分のインターバルで筋肉を追い込む
ということですね。
自分の目的に合わせて適切な重量とインターバルを設定して、
筋トレの効果を高めていきましょう!
以上、それでは良い筋トレライフを!
[参考文献]
*2: A BRIEF REVIEW: FACTORS AFFECTING THE LENGTH OF THE REST INTERVAL BETWEEN RESISTANCE EXERCISE SETS