良い完璧主義と悪い完璧主義。完璧主義と幸せの関係とは?

本稿のテーマは”完璧主義と幸せ”です。
完璧主義は仕事の質などを上げるのには有効ですが、細かいことまで気にしすぎてしまうこともあるので、本当にいいものなのかって疑問もあります。
そこで本稿では、幸せという観点から、完璧主義は良いものなのか悪いものなのかを考えていきたいと思います。
本稿の内容は次の通り
- 完璧主義の3タイプ
- 幸せの5つの要因(PERMA)
- 完璧主義は幸せにしてくれるのか?
- まとめ
それでは、いきましょう!
完璧主義の3タイプ
完璧主義にもいくつかのタイプがあります。完璧主義が幸せにどのような効果を与えるのかは、このタイプによって変わってくるので、しっかりと分類を理解することが大切なんですね。
①自分への完璧主義
自分に対して高い基準を持っていて、仕事などを完璧にこなしたいと思うタイプ。このタイプの人は自分に対して厳しい一方で、他人に対しては優しくて、利他的な行動をとることも多い傾向がある。
②他人への完璧主義
他人に対して厳しい基準を持っていて、他人に完璧を求めるタイプ。
このタイプの人は他人を批判をしたり、他人を支配しようとする傾向が強く、他人を助けたりサポートすることはあまりしない。
③社会的な完璧主義
他人の期待に応えるために自分が完璧でなければいけないと思っているタイプ。
完璧でなければ他人に悪く思われてしまうと考えてしまっていて、自分に自信のない人が陥りがちな完璧主義。
幸せの5つの要因(PERMAモデル)
幸せの形は人それぞれで、美味しいものと食べたときに大きな幸せを感じる人もいれば、仕事を達成したときに大きな幸せを感じる人もいます。マーティン・セリグマン博士の研究によると、幸福は5つの要素があることがわかっていて、これをPERMAモデルと言います。
①ポジティブな感情 (Positive Emotion)
ポジティブな感情は楽しいや嬉しい、快適といった感情そのものです。どちらかというと長期的な幸せではなく、その時々の一時的な幸せになります。
②エンゲージメント(Engagement)
エンゲージメントは没頭することで、仕事にのめり込んで時間を忘れるような感覚のこと。フロー状態がまさにこれにあたります。没頭してのめり込んでいると楽しいといった感情すらも忘れるので、単に楽しんでいるとも違う状態なんですね。
③人間関係(Relationship)
人間関係は家族や友人、仕事の同僚とのポジティブな関係から得られる幸せです。
④意義(Meaning)
意義は自分よりも何か大きなものに所属したり貢献している感覚で、例えば社会の役に立っているという感覚などのことを言います。
⑤達成(Accomplishment)
ゴールを追い求めたり、そのゴールを達成したときに感じる幸せのことです。
人によってどの要因でどれだけ幸せを感じるかが変わるということです。PERMAモデルは5つの要因のどれか一つに分類されるというわけではなく、5つの要因のバランスが人それぞれ違うということですね。
完璧主義は幸せをくれるのか?
完璧主義の3タイプがそれぞれPERMAモデルの幸せの5つの要因がどう関係するのかを調べた研究(*1)があるので、その内容を見てみましょう。
この研究では92人を対象に、完璧主義と幸せのPERMAモデルをそれぞれ測定して、その関係を調べています。
それで、その結果がどうだったのかというと
- 自分への完璧主義が高い人は、ポジティブな感情、エンゲージメント、意義、達成の4つの幸せの要因が高かった
- 他人への完璧主義が高い人は、意義と達成の2つの幸せの要因が高かった
- 社会的な完璧主義はPERMAの5つの幸せの要因に全てにとってマイナスだった
とのこと。自分でこだわりを持って完璧を目指すのはいいみたいですが、社会的な完璧主義は幸せにとってマイナスということ。つまり
- 他人の期待に完璧に応えようとすると幸せでなくなってしまう
ということがわかったみたいですね。
まとめ
本稿では、完璧主義と幸せのPERMAモデルの関係についてお話をしました。
ポイントをまとめると
- 完璧主義には3つのタイプがある
(自分への完璧主義、他人への完璧主義、社会的な完璧主義) - 幸せには5つの要因がある
(ポジティブ感情、エンゲージメント、人間関係、意義、達成) - 社会的な完璧主義は幸せにとってマイナスで、他人の期待に完璧に応えようとする完璧主義は良くない
ということですね。
確かに他人に嫌われるんじゃないか、批判されてしまうんじゃないかという考えから自分に完璧を求めてしまうと、あまり幸せではなれなさそうってのはわかりますね。なので、他人の目はあまり気にし過ぎない方が良さそうですね。自分が思っているほど他人は自分のことなんて気にしていませんしね。
以上、本稿はここまで。
[参考文献]
*1: Perfectionism and PERMA: The benefits of other- oriented perfectionism