運動を習慣にするには、ストレス対策も一緒に行うと効果的という研究結果

本稿のテーマは「ストレスと運動」についてです。

運動は健康にいいもので、心臓病などの様々な病気を予防してくれたり、うつ病などのメンタル面も改善してくれたりと、運動は心の健康も体の健康も向上してくれます。

逆にストレスは体に悪いもので、様々な病気のリスクを上げてしまったり、疲労感やうつ病などでメンタルも悪化させてしまったりと、ストレスは心の健康にも体の健康も悪化させてしまいます。

運動はストレスの解消にも効くので、

「運動をしてストレスを改善、結果として体も心も健康!」

というのが望ましいのですが、なかなか運動を継続できない人が多いのが問題でもあります。

そこで、イェール大学の研究が「ストレスが運動しようと気を妨げてしまうのでは?」ということを調べてくれていたので、本稿では運動を習慣にするためのストレス対策の必要性についてお話ししていきたいと思います。

ストレスが運動に与える影響とは?

イェール大学の研究(*1)では、「ストレスが運動量に与える影響」を調べた研究を168件集めて、それらを研究結果をまとめてどんなことが分かるのかを調べてくれています。

ストレスが増えると運動は減ってしまう

それで、168件の研究結界の全体的な傾向として最初にわかったことは

  • ストレスが増えるほど、運動量は減ってしまう
  • ストレスが増えるほど、喫煙や飲酒などの不健康な行動は増えてしまう

ということです。

168件のうち72.8%(123件)の研究で、ストレスは運動量を減らしてしまうという効果が確認されているようです。残りのストレスと運動量が関係ないという研究結果については、サンプル数が少なかったり、実験のデザインがイマイチだったりで、信頼度が低めの研究が多かったということです。なので、ストレスが増えるほど運動量が減ってしまうというのは間違いなさそうですね。

自分の生活で振り返ってみても、ストレスが溜まって疲れているときには、なかなか運動をする気が起きないというのは分かりますよね。しかも、そういうときに限って、暴飲暴食したくなったり、テレビを見てダラダラしたくなったりと、不健康な行動が増えてしまうんですね。

なので、運動を増やすためには、まずストレスを減らすことも大切ということですね。

ストレスで運動が増える場合もある

全体としてはストレスは運動量を減らしてしまう傾向があるということですが、いくつかの研究ではストレスで運動量が増えるという結果も得られていて、それがどんなときだったかというと

  • 既に運動を習慣にしている人は、ストレス時に運動量が増えることがあった
  • ストレスの原因によっては、運動量が増えることがあった
    (例えば、引越ししたときに、最初は面倒なことが多くてストレスも高まるけど、新しい生活習慣になって運動を始めてみたとか)

ということ。

既に運動を習慣にしている人は、ストレス時に運動量が増えることもあるということで、これは運動をストレス解消に利用しているのかもしれませんね。私も身体的なストレスが溜まったときには休むようにしているのですが、精神的なストレスが溜まったときは、ジョギングするなどして運動でスッキリするようにしているので、これは分かる気がします。

なので、ストレスでやる気が起きない時でも、「運動はストレス発散に良い」ということを理解していれば、逆に運動量を増やせるのかもしれませんね

運動を習慣にしたいときは?

これらの研究結果を活用すれば、運動を習慣にしやすくなると思います。
なので、もう少し具体的にどんな実践方法があるのかをお話ししていきたいと思います。

①運動と一緒にストレス対策をする

ストレスが運動を妨げてしまうなら、ストレスを軽減しようということですね。

実は運動と一緒にストレス対策プログラムを実践してもらった研究もあって、その場合は運動がより習慣になりやすかったということなんですね。

特にオススメされているのは、マインドフルネスベースのストレス低減法で、例えば、瞑想なんかを行うと良いと思います。

②運動は楽しく

絶対に避けたいのは、運動自体がストレスになってしまうことです。特に運動を始めたての頃は、運動の辛さがストレスになってしまうことが多いので注意が必要です。

運動をストレスにしないためには、まず楽しめる運動をすることです。運動にも様々な種類があるので、友達とテニスをするでも、川沿いを走るでも自分の楽しめる運動を選ぶようにしましょう

また、運動に柔軟性を持たせることもストレスにしないための方法の一つです。これは特定の運動だけに固定するのでなく、その日の気分によって柔軟に運動を変えてみるということですね。気分が乗らないときは、1分だけでもいいので、まずは毎日運動する習慣をつけると良いと思います。

③グリーンエクササイズ

グリーンエクササイズとは自然の中で運動をすることです。例えば、川辺や山道をジョギングすると入った感じですね。

自然にはストレスを軽減してくれる効果があることが研究によりわかっていて、自然の中で運動をするグリーンエクササイズにもストレスを低減する効果があることがわかっているんですね。

もちろん自然の中でなくても運動はストレスを減らしてくれるのですが、自然の中で行えばよりストレス軽減効果が大きくなるということですね。

まとめ

本稿では「運動を習慣にするためのストレス対策」についてお話ししました。

ポイントをまとめると

  • ストレスが増えると運動量は減ってしまう!
  • なので、運動を習慣にしたいときはストレス対策も大切!
  • 実践方法のオススメは
    ①瞑想などのストレス対策を運動と一緒に実施する
    ②運動は柔軟にそのとき楽しめるものを選ぶ
    ③グリーンエクササイズをする

ということです。

運動は一回習慣にしてしまえば、運動自体がストレス対策にもなりますので、最初は大変でも運動を習慣にする価値は十分あると思います。なので、なかなか運動を続けられないという人は、次はストレス対策と一緒に取り組んでみてはいかがでしょうか。

以上、本稿はここまで。

Naoto

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