貯金をうまくできるようになるには、子供の頃から貯金を教えることが大切という研究
毎月コツコツと貯金をすることは、人生にとって大切は習慣の一つ。しかし、毎日コーヒーを買ってしまったり、コンビニでついついお菓子を買ってしまったりと、小さな出費を減らすのはなかなか難しいもの。運動や食生活の改善と同じで、新しいことを習慣づけるのはなかなかハードルが高いわけですね。
そこで本稿では、
- 貯金がうまくできるようになるには、子供の頃の貯金の経験が影響するのでは?
ということを調べてくれたピッツバーグ大学の研究を見てみましょう。
貯金の子供時代の影響
貯金がうまくできるかどうかには、学歴や資産、家族構成、長期的思考が得意か、など様々な要因が影響してくることが考えられます。その中でもピッツバーグ大学が注目したのは「子供の頃の貯金経験」です。子供の頃は自分でお金を稼ぐことはできませんが、お小遣いを貯めてゲームを買うなど、自分で貯金をする経験を学んだりすることはできます。また、自分で貯金をしていなくても、両親が貯金をしている姿をみると、そこから貯金の大切さを学ぶことができるかもしれません。
ピッツバーグ大学の研究ではこうした点を確かめるために、収入や資産を1968年から長期的に取得しているパネル調査のデータセットを分析しています。このデータセットからは
- 子供の頃に貯金口座を持っていたか
- 子供の頃の学業成績はどうだったか
- 子供の頃に家庭の収入はどのくらいだったか
- 子供の頃に両親は子供のために貯金をしていたか
- 長期的な思考を持っているか
といったことが分かるので、それが将来の貯金にどのように影響するのかを分析しています。
結果
早速結果を見てみると、
- 長期的な思考のポイントが高いと、成人して貯金口座を持つ可能性が向上した
- 子供の頃に両親が結婚していると、成人して貯金口座を持つ可能性が向上した
- 子供の頃に貯金口座を持っていると、成人して貯金口座を持つ可能性が向上した
- 子供の頃の学業成績が高いと、成人して貯金口座を持つ可能性が向上した
- 子供の頃の家庭の資産が多いほど、成人して貯金口座を持つ可能性が向上した
- 子供の頃に両親が子供のために貯金していると、成人して貯金口座を持つ可能性が向上した
という結果が得られています。
やはり子供の頃から自分の貯金口座を持っていて貯金を経験しておくことは、大人になってからの貯金を増やしてくれるようです。さらに、直接の経験でなく両親は子供のために貯金することも大切ということ。なので子育てとして両親が気をつけるべきポイントとしては、
- 子供には貯金口座を持たせること
- 両親は自分が貯金する姿を子供に見せてお手本となること
の2点が大切になるでしょう。
まとめ
本稿では「子供の頃の経験が将来の貯金に与える影響」についてお話ししました。
ポイントをまとめると
- 子供の頃から自分の貯金口座を持って、貯金を経験すると、将来貯金をしやすくなる
- 子供の頃に両親が貯金している姿をみると、将来貯金しやすくなる
ということ。
私も子供の頃はお小遣いを貯めてゲームを買ったりしていました。子供の頃からそうしたお金のやりくりを学ぶことができれば、将来もきっとお金の使い方がうまくなるでしょう。
以上、本稿はここまで。
[参考文献]
*1 : Predicting Savings from Adolescence to Young Adulthood: A Propensity Score Approach