物欲は持ち方が変わるだけで幸福感にプラスにもマイナスにもなるという研究

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高級車が欲しいとか、ブランド物のバッグが欲しいとか、物欲は幸福感にとってマイナスであると言われています。物欲よりも、豊かな人間関係や夢中になれる活動の方が幸福感にとっては大切なわけですね。

しかし、物欲と一括りにしても、考え方に違いがあります。例えば、将来買いたい目標とする時計があって、そのために仕事を頑張れるのであれば、物欲が人生にとってプラスに働いているとも思えます。そこで本稿では、

  • 物欲の持ち方によって幸福感への影響は変わるのか?

について調べてくれた研究についてみていきましょう。

物欲と幸福感

アメリカの研究では物欲を2つの種類に分けています。

  • 物欲の幸福感
    お金があってもっと欲しいものが買えれば、もっと幸福になれるのにと考えること。この手の物欲は、自分よりお金持ちの人と自分を比較してしまうなど、今の自分の生活水準への不満足感へつながってしまう危険がある。
  • 物欲の成功感
    お金を稼いで自分の欲しいものを買うことが成功の基準だと考えるタイプの物欲の持ち方。この手の物欲は頑張ってお金を稼いで、将来成功しようというモチベーションになる。

それでこの研究では7599人を対象にして、

  • 物欲の幸福感
  • 物欲の成功感
  • 経済的モチベーション
  • 生活水準への満足感
  • これまで5年間の人生の満足感
  • これから5年間の人生の満足感

を測定して、2種類の物欲が幸福感の指標の一つである人生の満足感にどのように影響するのかを分析しています。

結果:2種類の物欲と幸福感

分析に結果を見てみると、

  • 物欲の幸福感が高い人は、現在の生活水準への不満足感が強かった(0.413)
  • 現在の生活水準への満足感が低いほど、人生の満足感も低かった(−0.204)
  • 物欲の成功感が高い人は、経済的なモチベーションが高かった(0.462)
  • 経済的なモチベーションが高い人は、将来の生活水準への満足感も高かった(0.411)
  • 将来の生活水準の満足感が高まると、将来の人生の満足感も高まっていた(0.086)

ということ。

つまり、高級品を買うなど、物欲に幸せを求める人は、今の生活水準に満足しにくく、人生の満足感も低下してしまう。一方で、物欲を人生の成功の目標と考える人は、それがお金を稼ぐ経済的なモチベーションとなって、将来的に生活水準にも満足しやすく、人生の満足感も高まっていくということ。2つの物欲のタイプで、人生の満足感への影響が全くの逆になっているんですね。

まとめ

本稿では「物欲の持ち方と幸福感」についてお話ししました。

ポイントをまとめると、

  • 「もっとお金があって、もっと欲しいものを買えれば幸せなのに」と物欲に幸福を求める人は、今の生活水準に満足しにくく、幸福感も低下してしまう
  • 「物欲を人生の成功やステータス」だと考える人は、経済的なモチベーションが高まり、将来的に生活水準と人生の満足感も高まっていく

ということ。

物欲が現在の生活水準への劣等感になるか、人生のモチベーションとなるかで幸福感への効果も真逆になるわけですね。なので、もっとお金があれば幸せなのにと漠然と考えるのではなく、欲しいものがあるならそれを目標にしてモチベーションに変えていきましょう。

以上、本稿はここまで。

[参考文献]

*1 : The Dual Model of Materialism: Success Versus Happiness Materialism on Present and Future Life Satisfaction

Naoto

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