HIITはどれだけ脂肪が燃えやすいのかのメタ分析

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運動にもいろいろな種類があって、目的によって適切な運動を選ぶことが大切です。

例えば、体をガッチリさせたいなら筋トレが効果的で、脂肪を減らしたいのであれば有酸素運動の方が効果的です。そして、筋トレや有酸素運動のくくりの中にも様々なトレーニング方法があり、有酸素運動の中でも特に効果が高いとされているのがHIIT(高強度インターバルトレーニング)です。

本稿ではHIITのトレーニング効果として

  • HIITは通常の運動と比べてどれだけ体脂肪が減りやすいのか?

をまとめてくれた研究を見ていきましょう。

HIITと脂肪燃焼

まずHIITが何かというと、強度の高い運動を休憩と交互に行うトレーニング方法です。

普通の有酸素運動は30分ジョギングなど、負荷的に50〜70%程度の運動を長時間継続して行います。これに対してHIITでは80%以上の高い負荷で、短時間の運動と休憩を交互に繰り返します。例えば、2分全力ダッシュして2分休憩を8セットとか繰り返すイメージですね。運動と休憩の時間だったり、運動の種類は特に明確な決まりがあるわけではないので、そこら辺は自由に変えても大丈夫です。

それでHIITは脂肪の燃焼に効果があって、全力に近い高強度な運動は、運動の終わった後も数十分間にわたって脂肪の燃焼が続くと言われています。いわゆるアフターバーンというやつですね。

そこで、HIITの脂肪燃焼効果の強さをまとめてくれた研究があって、この研究ではHIITに関する36件の研究成果をメタ分析でまとめています。これらの研究を合わせると1012人ものデータの規模になるということで、信頼度も高めと言えるでしょう。

結果:HIITはどれだけ脂肪燃焼に有利なのか?

早速分析の結果を見てみると、

  • 通常の運動では脂肪の減少は約1.13kgだった
  • HIITでは脂肪の減少は約1.58kgだった

ということで、HIITの方が脂肪の燃焼が大きいことがわかります。

研究によるHIITの実践方法の違いなど色々と考慮しても、最終的な結論としては

  • HIITは通常の有酸素運動よりも28%ほど脂肪燃焼効果が高い

という結果になっています。

ちなみにHIITの具体的なやり方としては、4分間のダッシュ+3分間の休憩の組み合わせが一番多かったということなので、参考にすると良いでしょう。

結果2:HIITで運動時間が短縮できる

HIITでは強度を高くすることで、運動時間を短くすることができます。実際にメタ分析に含まれた実験でも、HIITは運動時間が短く済む傾向があって、

  • 通常の運動では1回の運動時間が平均41分で、脂肪の減少効果は3.4%だった
  • HIITでは1回の運動時間が平均で25分で、脂肪の減少は効果は6.0%だった

ということ。

つまり、HIITは短時間で大きな脂肪燃焼効果を得られるんですね。HIITではアフターバーンで運動後も脂肪が燃え続けるので、短時間の運動でも大きな脂肪燃焼になるのでしょう。なので、HIITは十分な運動時間が確保できない人にもオススメの運動方法となっています。

まとめ

本稿では「HIITはどれだけ脂肪は燃えやすいのか?」についてお話ししました。

ポイントをまとめると

  • HIITは普通の運動よりも28%脂肪が燃えやすい
  • HIITは普通の運動よりも短時間で済むので、忙しい人にもオススメ

ということ。

本当に時間がない人であれば、20秒運動+10秒休憩を8セットの合計4分の運動でもそれなりの効果は得られると思います。HIITは運動の負荷自体は高いので、純粋にきついというデメリットもありますが、そこは運動効果と時短効果のために頑張って乗り越えましょう!

以上、本稿はここまで。


[参考文献]

*1 : Is interval training the magic bullet for fat loss? A systematic review and meta-analysis comparing moderate-intensity continuous training with high- intensity interval training (HIIT)

Naoto

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