高齢者は趣味と生きがいを持っている方が長生きできるという研究

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長生きできるかどうかには、身体的な問題ももちろん影響しますが、心理的な要因も作用することが分かっています。例えば、幸福感の高い人ほど病気などのリスクも低く、寿命が長かったりします。

それで、なぜ心理的な要因が長生きにつながるのかというと、一つ目には心理的に安定している人ほどタバコや飲酒などのネガティブな行動が少ないということ。そして2つ目には、幸福感や生きがいのポジティブな心理状態が免疫力やストレス耐性などの健康効果をもたらしてくれていることなどが考えられます。

そこで、日本の研究(*1)で

  • 趣味や生きがいを持っていて心理的に豊かな生活をしている高齢者の方が、そうでない人と比べて長生きで体も弱くなりにくいのでは?

ということを調べてくれています。

趣味と長生き

この研究では、奈良県下市町の65歳以上の高齢者1853人を3年間追跡調査して、趣味や生きがいが死亡リスクや日常的な活動力にどれだけ影響を与えるのかを分析しています。

このときに高齢者は趣味と生きがいを持っているかどうかで、次の4つのグループに分けられています。

  1. 趣味持っていて、生きがいも感じている(1156人)
  2. 趣味を持っているが、生きがいは感じていない(133人)
  3. 趣味はないが、生きがいだけ感じている(303人)
  4. 趣味も生きがいもない(257人)

60%を超える人が趣味と生きがいを両方持っているということで、これは良いことですね。一方で人数は減りますが、趣味や生きがい、あるいはその両方を持たない人もいて、これらの人は心理面が満たさせていない可能性があるわけです。

結果:死亡リスク

まず最初にこの研究では4つのグループで死亡リスクがどのように違うのかを分析しています。3年間の調査の中で残念ながら248人の高齢者が亡くなったので、その中での趣味と生きがいの分布を調べたんですね。

その結果は、

  1. 趣味と生きがいの両方で、死亡リスクは1.00(基準値)
  2. 趣味だけだと、死亡リスクは1.14倍
  3. 生きがいだけだと、死亡リスクは1.66倍
  4. 趣味と生きがいが両方無しで、死亡リスクは2.08倍

ということ。なので、趣味や生きがいを持っていることが長生きにつながることが確認されたわけですね。趣味だけでも持つと死亡リスクは1.14倍と低くなっているので、定年後には何らかしらの趣味を見つけた方が良さそうですね。

結果2:体の活動力

続いて、電車やバスなどの交通機関が使えるか、日常的な買い物ができるかといった体の活動力が低下してしまうリスクを、これまた各4グループに分けてみてみると、

  1. 趣味と生きがいの両方で、活動力の低下リスクは1.00(基準値)
  2. 趣味だけだと、活動力の低下リスクは1.95倍
  3. 生きがいだけだと、活動力の低下リスクは2.56倍
  4. 趣味と生きがいが両方無しで、活動力の低下リスクは2.74倍

となっています。こちらも死亡リスクと同様に、趣味や生きがいがないことでリスクが大きく高まってしまっています。なので、歳をとっても自分のことは自分で活動できるようになるためにも、趣味や生きがいを持つことは大切みたいですね。

まとめ

本稿では「趣味や生きがいと長生き」についてお話ししました。

ポイントをまとめると

  • 高齢者が趣味や生きがいを持つことは、死亡リスクを低下させ、体の活動力をキープしてくれるのに役立つかもしれない

ということですね。

なぜ趣味や生きがいが長生きにつながるかには

  1. 趣味や生きがいを伴う活動は、脳の認知機能を使うので、頭がボケてしまうようなことを予防してくれる
  2. 趣味や生きがいを持っている人は、普段から体の活動量が高くなるので、それだけ体が弱くなりにくくなる

ということが考えられますね。

いつまでも若々しくいるためには、生きがいだと思える趣味を見つけましょう!

以上、本稿はここまで。


[参考文献]

*1 : Relationship of Having Hobbies and a Purpose in Life With Mortality, Activities of Daily Living, and Instrumental Activities of Daily Living Among Community-Dwelling Elderly Adults

Naoto

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