ポジティブ心理学で幸福感を高めるために必要なこととは?

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人の幸福感はいくつかの要因で決まって

  • 50%が遺伝的な要因
  • 10%が状況的な要因(収入、結婚、宗教など)
  • 40%が活動的な要因(普段何を行っているのか)

だと言われています。上の2つの要因は比較的変えづらいものなのですが、残りの40%の活動的な要因は普段の行動にあたるので比較的変えやすいものです。

そこで、ポジティブ心理学ではどんな行動をすれば幸福感が向上するのか?が研究されていて、これまでにも幸福感に良い様々な行動が見つかっています。

カリフォルニア大学の研究(*1)ではそれらの幸福感の向上に効く行動の中から、

  • 楽観的な未来を書き出す方法
  • 感謝の気持ちを手紙に書く方法

の2つを取り上げて、

  • 8ヶ月にわたって長期的にこの2つの行動を続けたときに幸福感は向上するのか?
  • 幸福感の向上が大きい人はどんな取り組み方をしているのか?

を分析してくれていました。本稿ではこの研究を参考に、ポジティブ心理学による幸福感の向上効果を高める取り組み方について学んでいきましょう。

取り組み方の違いと幸福感の向上

この研究では、355名を次の3つのグループに分けて、幸福感の向上の大きさを測定しています。

  • 楽観思考グループ
    週に15分だけ時間をとって、自分の思い描く理想の未来について書き出してもらう。書く内容は学校のこと、キャリア、恋愛、家族などどんなものでもOK。
  • 感謝の気持ちグループ
    週に15分だけ時間をとって、自分が感謝している人に対して、感謝の手紙を書いてもらう。実際に送ることまではしないので、恥ずかしがらなくてOK。
  • コントロールグループ
    週に15分だけ時間をとって、この1週間で何をしたのかを書き出してもらう。これは別に幸福感とは関係ない行動で、比較対象用のグループとなっている。

実験の期間は8ヶ月で、測定ポイントをとしては開始前、8ヶ月後、行動を終えてから半年後の3点で幸福感の変化が測定されています。

さらに、行動への取り組み方次第で幸福感の向上効果が変わるかもしれないので

  • 幸福感を向上させることに意欲的か?
  • 割り当てられた行動にどれだけ努力しているか?

の2つも確認しています。

結果1:幸福感の変化

まず最初の幸福感の変化を見てみると

  • 幸福感の向上に意欲的で、かつ、楽観思考または感謝の気持ちの行動をとった人は、8ヶ月後とその半年後の両方で幸福感が高まっていた!

ということ。逆に幸福感が高まらなかったケースとしては

  • 楽観思考または感謝の気持ちの行動をとったけど、幸福感の向上に意欲がなかった人
  • 幸福感の向上に意欲があるが、コントロールグループで幸福感に関係ない行動をしていた人

となっています。

意欲がない人も行動が適切でない人も効果は得られなかったということで、幸福感の向上には、幸福感を上げたいという意思と、幸福感を上げるのに適切な行動の両方が必要ということですね。

結果2:努力の効果

次の行動に費やした努力の効果を見てみると

  • 楽観思考または感謝の気持ちの行動をとった人は、その行動に一生懸命努力するほど幸福感が大きく向上していた
  • コントロールグループの人は、いくら行動を頑張っても幸福感は向上しなかった

という結果が得られています。

意欲と同じく、行動が適切なら努力が多い方が幸福感の向上効果も高まるという結果が得られています。

楽観的な未来や感謝の気持ちについて週に15分だけ書くというのは、割と手軽にできる簡単な行動なのですが、パパッと手抜きで済ませてしまうと効果が低下してしまいます。なので、幸福感を最大限得るためには15分間をしっかり集中しましょう。

まとめ

本稿では「ポジティブ心理学による幸福感の向上を高める方法」についてお話ししました。

ポイントをまとめると、幸福感の向上効果を高めるには

  • 幸福感を向上させる効果が確認されている行動を選ぶこと
    (効果の確認されていない行動はいくら頑張っても意味ない)
  • 幸福感を向上させたいというモチベーションを持っていること
  • 幸福感を向上させるためにしっかりと努力して行動すること

が欠かせないということですね。

しっかりと努力することが大切ということですが、今回の研究で行っているのは週で15分程度なので、それくらいの時間ならあまり苦にもならないでしょう。15分を集中するために、その前に瞑想をするのも良いかもしれませんね。

以上、本稿はここまで。

[参考文献]

*1 : Becoming Happier Takes Both a Will and a Proper Way: An Experimental Longitudinal Intervention to Boost Well-Being

Naoto

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