「ストレスで食べ過ぎてしまう」を逆の意味で活用して食事を減らす方法とは?

最終更新日

Comments: 0

高いストレスを感じると自己コントロール能力が低下して、不健康な行動を撮りやすくなってしまいます。

例えば、

ストレスから過食に走ってしまったり、
ストレスが溜まっているときにお菓子やジャンクフードを多く食べてしまったり、

といったことです。あるあるですよね。

それで、「ストレスが高いと食べ過ぎてしまう」人がいることは研究でも分かっているのですが、コンスタンツ大学の研究では逆に「嬉しいときには食事の量は減るんじゃないか?」ということを確かめていてくれいました。これが非常に面白かったので本稿で紹介していきたいと思います!

ストレスによる食事の変化

ストレスが食生活を変えることは様々な研究で検証されていて、それらの研究によるとストレス下で食事がどう変わるのかは人によって違うことがわかっています。

どのような人がいるのかというと

  • ストレスで食べ過ぎてしまう人(全体の約45%)
  • ストレスがあってもいつもと変わらない人(全体の約20%)
  • ストレスで食欲がなくなる人(全体の約35%)

ということ。(アメリカでの割合)

やはり一番多いのはストレスで食べ過ぎてしまう人ということ。逆にストレスで食欲がなくなる人もいて、全体の35% と結構な割合がいることもわかっているみたいです。

ポジティブな感情は食事を減らしてくれるのか?

それでコンスタンツ大学の研究では、ストレス下で食事の量が変わるのなら、逆にポジティブな感情を感じたときにも食事の量は変化するのではないかということを実験しています。

この実験では251人の参加者を集めて次の2つのステップを行なっています。

ステップ①:各参加者にストレス/ポジティブを与える

最初のステップでは各参加者にインタビューをしてその様子を録画します。そしてその映像を見た人からの感想として、次の3種類のフィードバックのどれかを伝えます。

  1. ポジティブなフィードバック
    「インタビューの様子の印象が良く、ぜひ会いたいと思った」というポジティブなフィードバック
  2. ネガティブなフィードバック
    「インタビューの様子の印象が悪く、あまり会いたいとは思わなかった」というネガティブなフィードバック
  3. 中立のフィードバック
    ポジティブでもネガティブでもない中立のフィードバック

これによって参加者はポジティブ/ネガティブ(ストレス)/通常の3つのグループに分けられるわけですね。

ステップ②:アイスクリームの試食

次に3種類のアイスクリームの試食をしてもらって、その味を評価してもらいます。このときの評価の内容はどうでもよくて、ここでは試食で食べたアイスクリームの量を測定しています。

通常/ポジティブ/ネガティブ(ストレス)の3グループでアイスクリームの食べた量に差が出るのかを確かめたわけですね。想定通りならストレスを感じている人はアイスクリームを多く食べて、ポジティブなときには逆に食べる量は少なくなるはずです。

結果はどうだったのか?

そしてその結果として分かったのが次のグラフです。

白い棒グラフが「ストレス時に過食になるタイプの人」の結果、
黒い棒グラフは「ストレス時に食欲が減るタイプの人」の結果、
左から順に「ネガティブ(ストレス)グループ、通常グループ、ポジティブグループ」の結果が並んでします。

このグラフから分かるのは、

  • ストレス時に過食になるタイプの人(白い棒グラフ)は、ストレス時に食べる量が増えて、ポジティブなときには逆に食べる量は減った!
  • ストレス時に食欲が減るタイプの人は、ストレス時に食べる量が減って、逆にポジティブ時には食べる量は増えた!

ということです。

面白いことに、ポジティブなときにはストレス時の食事変化と逆の効果があるということが確認されたわけですね。

まとめ

本稿では「ストレス/ポジティブを感じているときの食事変化」についてお話しました。

ポイントをまとめると

  • ストレス時に過食の傾向がある人は、ポジティブになれば食事は減らせる
  • ストレス時に食欲が減る傾向がある人は、ポジティブになると逆に食事量は増える

ということです。

この研究結果を現実で活用するなら、ストレスを感じているときには「食事以外のストレス発散方法」でポジティブになればいいということですね。そうすれば過食はいくらか未然に防げるというわけです。

なので、If-thenプランニングと組み合わせて、ストレスを感じて不健康なものを食べたくなったときには「〇〇をしてポジティブになる!」という自分のストレス発散法を一つ決めておくことが効果的だと思います。

以上、本稿はここまで!


[参考文献]

*1: The Bright Side of Stress-Induced Eating: Eating More When Stressed but Less When Pleased

Naoto

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

コメントする