自分に合った運動を選べば、運動は誰でも楽しめるのはないかという研究

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健康のために運動はした方が良いと分かっていても、なかなか運動が継続できない人も多いことでしょう。これには色々と原因もあって、モチベーションが続かないとか、運動するのがキツくて楽しくないとか、運動しても全然効果が感じられないとかが考えられます。

一方で運動を継続できている人を見てみると、運動を楽しみにしていたり、運動で得られた健康感に満足していたりで、運動嫌いとは真逆のようです。なぜそんなに運動を好きでいられるのか、その差が疑問になりますよね。

そこで本稿では

  • 運動嫌いな人と運動好きな人のように、個人差によって運動を楽しめる人と楽しめない人は別れてしまうのか?

について研究してくれたベルン大学らの研究を見てみましょう。

運動と個人のフィット

ベルン大学の研究では、

  1. 運動の楽しさは人によって楽しめる人と楽しめない人と別れるのか?
  2. 運動の楽しさは人と運動の相性で決まるのか?

の二つのどちらの影響が強いのかを調べてくれています。一つ目の説では、運動の楽しさは人によって決まって、運動嫌いの人はどんな運動でも嫌いということになります。一方で二つ目の説では、運動の楽しさは同じ人の中でも運動の種類によって変わるもので、自分に合った運動をすれば誰でも運動を楽しめるということになります。

ベルン大学の研究ではこの二つの影響度を調べるために実験を行っていて、107人を対象に、

  • 有酸素運動
  • 競争要素のある運動
  • 音楽に合わせたダンス

の三つ種類の運動を行ってもらっています。

そして運動の楽しさを確かめるために、各運動のセッションごとに

  • 運動中と運動直後の感情のポジティブさ
  • 運動をどれだけ楽しめたか
  • この運動にどれだけ自信があるか
  • この運動で報酬として何が得られると思うか(健康改善、痩せる、交流など)
  • 自分が運動する動機は何か(健康改善、痩せる、交流など)

を測定しています。

結果:運動の個人差とフィット

早速結果を見てみると、

  • 運動中の感情のポジティブさの変動の89%は個人内の変動だった
  • 運動直後の感情のポジティブさの変動の67%は個人内の変動だった
  • 運動の楽しさの変動の88%は個人内の変動だった

ということ。

つまり、運動を楽しめるかどうかの9割は、自分に合った運動をしているかで決まっていて、運動好きとか運動嫌いみたいに人によって運動の楽しさが決まってしまう影響はほとんどなかったということです。

結果2:個人と運動のフィットとは何か?

それでは個人と運動のフィットとは何かというと、

  • 自分が自信のある運動では、運動の楽しさとポジティブ感情が高まりやすかった
  • 自分が運動をする動機とその運動で得られる効果が一致しているときに、運動の楽しさは高まりやすかった

ということ。運動を選ぶときにはこの二つのフィットが大切なわけですね。

友達との交流を大切に思っているならテニス、筋肉をつけたいと思っているなら筋トレ、痩せたいと思っているなら有酸素運動、ストレス発散なら踊りまくるなど、自分のモチベーションの源泉にあった運動をすると楽しさも向上しやすいでしょう。

しかし、痩せたいと思ってランニングを始めても、なかなか続けることができないように、目的と運動効果の一致だけでは習慣の継続は難しいかもしれません。そのため、自分がやり遂げる自信がある運動を選んだり、運動の頻度やレベルを確実に達成できる自信がある程度に抑えたりするのも良いでしょう。

まとめ

本稿では「運動の楽しさは個人差で決まるのか?運動とのフィットで決まるのか?」についてお話ししました。

ポイントをまとめると、

  • 運動の楽しさの89%は、個人差でなく個人と運動のフィットで決まる
  • 自分が自信のある運動と、運動で得られる効果と運動に期待する効果が一致する場合に、運動の楽しさは向上しやすい

ということ。

運動が辛くて嫌なものになってしまっては、習慣として続けるのも困難です。なので、まずは自分の好きな運動を軽いレベルで行って、運動を楽しむことから始めていくのが良いでしょう。

以上、本稿はここまで。


[参考文献]

*1 : Within-Person Variation of Affective Well-Being during and after Exercise: Does the Person–Exercise Fit Matter?

Naoto

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