運動をしようという意思はどんな要因が一番高めてくれるのか?

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運動を習慣にすることはなかなか難しいもので、三日坊主で終わってしまう人も多いことでしょう。それでは、なぜ運動が続かないのか?それは実際に行動しようという意思が続かないからで、意思が低下してしまうとどうしても楽な方へ逃げてしまうものです。

そして行動しようという意思はたくさんの要因の影響を受けます。例えば、

  • 行動の難易度が高すぎると、行動する意思が低下してしまう
  • 自己効力感が高いと、意思は高く保てる
  • 周りの人から期待や監視があると、意思を高く保てる
  • 行動に失敗したことに罪悪感を感じると、意思が高まる

など、他にも多数の要因が考えられます。

そこで本稿では、

  • 行動の意思は、どんな要因の影響をより強く受けているのか?

を分析してくれたリーズ大学の研究を見てみましょう。

行動の意思を高める要因たち

リーズ大学の研究では、行動の意思を高める要因として、次の9つの要因を取り上げています。

  • 行動への姿勢
    その行動をすることが自分にとって良いこと、あるいはその行動が自分にとって楽しいものと、行動に対してポジティブな姿勢を持っているかどうか
  • コントロール感
    例えば週5回以上30分の運動をするとして、それが自分にとって達成可能な難易度で、自分で行動をコントロールすることができると感じているかどうか
  • 主観的な規範
    自分がその行動をすることを自分にとって大切な人たちは賛同してくれていて、そうした人たちから行動するべきだと思われているか
  • 記述的な規範
    自分の周囲の人たちは、その行動を当たり前のようにやっているかどうか
  • モラル的な規範
    自分自身でその行動をしなければいけないという義務感を感じていたり、行動をしなかったときに罪悪感を感じるかどうか
  • 感情の予測
    その行動が達成することで、嬉しく感じたり満足感が得られると予測しているかどうか
  • アイデンティティ
    自分がその行動に適したアイデンティティを持っていると思っているか。例えば、自分は運動が得意だと思っている人は運動の意思が高まりやすい一方で、運動に苦手意識を持ってしまうとそれが行動を妨げてしまうことがある。
  • 自己効力感
    困難なことがあっても努力して乗り越えていけるという自信を持っているかどうか
  • 過去の行動回数
    前に同じ行動をたくさんしているほど、その行動に慣れていて行動をするハードルも下がりやすい。習慣になると何も考えずに行動できるようなもの。

実験:何が行動の意思により強く影響するのか?

リーズ大学では上記の9つの要因のどれだ一番行動の意思に強く影響しているのかを、200人を対象に測定しています。この実験では行動の種類としては、「運動をすること」が選ばれていて、

  • 9つの要因
  • 運動の意思の強さ
  • 実際の運動の頻度

が測定されています。

結果①:行動の意思を高める要因

行動の意思と各種の要因の関係を分析した結果を見てみると、

  • 過去の行動回数が、一番行動の意思を向上していた(.327)
  • 行動への姿勢も、行動の意思を向上していた (.300)
  • モラル的な規範も、行動の意思を向上していた(.277)
  • 自己効力感も、行動の意思を向上していた(.182)

ということ。さらに、説明的な規範(周りの人がその行動をしているか)については面白いことがわかっていて

  • 過去の行動回数が少ないうちは、説明的な規範が行動の意思を向上した
  • しかし、行動回数が多くなると、説明的な規範は行動の意思に作用しなくなった

ということ。行動が習慣として定着している人と、まだ初めたてで行動するハードルが高い人で、行動の意思の生まれ方も変わるということですね。

結果②:実際の行動を高めた要因

次に行動の意思でなく、実際に行動量を増やしていた要因を見てみると、

  • 過去の行動回数が、一番行動量を増やしていた(.545)
  • アイデンティティも、行動量を増やしていた(.233)

ということ。

なんだかんだで、行動を習慣にするにはとにかく行動頻度を増やすことが大切ということですね。アイデンティティも行動量を増やすということなので、自分は運動音痴だから見たいなネガティブなアイデンティティを理由に行動が減ってしまうことには注意して、逆に自分のポジティブなアイデンティティを活かしていくようにしましょう。

まとめ

本稿では「行動の意思を高める要因とは何か?」についてお話ししました。

ポイントをまとめると、

  • 行動の意思は、過去の行動回数で一番高まり、行動へのポジティブな姿勢、モラル的な規範(行動への義務感)、自己効力感でも高まる。また、まだ行動回数が少ないうちは、説明的な規範(周りの人が行動してるプレッシャー)でも行動の意思は高まる。
  • 実際の行動量は過去の回数とアイデンティティでも高まっていた。

ということ。

行動の意思を高めるのには、回数重視で行動の頻度を上げると良いでしょう。例えば、週1回だけ2時間の運動をするよりも、週5回20分の運動をすることをオススメします。そっちの方が一回の行動のハードルも下がって、自己効力感やポジティブな姿勢も高めやすいかもしれませんね。

以上、本稿はここまで。


[参考文献]

*1 : Applying an extended version of the Theory of Planned Behaviour to physical activity

Naoto

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